【ニューデリー聯合ニュース】主要20カ国・地域首脳会談(G20サミット)出席のためインドを訪問中の韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は9日(現地時間)、ニューデリーでトルコ、アルゼンチン、バングラデシュ、ナイジェリア、コモロの首脳とそれぞれ会談した。

 韓国大統領室によると、トルコのエルドアン大統領との会談ではインフラ、防衛産業、原発分野での協力について協議した。尹大統領は両国企業のインフラ協力拡大を求め、エルドアン氏は韓国企業のトルコへの投資・進出拡大、自由貿易協定(FTA)改定を通じた貿易・投資拡大に期待を示した。両氏はトルコの戦車開発をはじめとする防衛産業分野での緊密な協力を高く評価。トルコの新規原発建設事業への韓国企業の参加についても協議を続けることを確認した。

 尹大統領はアルゼンチンのフェルナンデス大統領とも初の首脳会談行った。フェルナンデス氏は再生可能エネルギーや重要鉱物のサプライチェーン(供給網)を巡る両国の協力推進を期待。とりわけ同国が豊富な埋蔵量を持つリチウムの採掘で韓国と連携し、現地でのバッテリー(電池)生産が実現するよう期待した。尹大統領は高い水素技術を誇る韓国と再生可能エネルギー資源が豊富なアルゼンチンとの関連分野での協力について緊密な協議を呼びかけた。

 バングラデシュのハシナ首相との会談では同国のインフラ建設への支援拡大を表明。アフリカ最大の経済大国ナイジェリアのティヌブ大統領とは韓国企業の同国進出の活性化や貿易・投資拡大に向けた緊密な協力を期待した。アフリカ連合(AU)の議長国としてG20に出席したコモロのアザリ大統領との会談では、AUの正式なG20メンバー入りが決まったことを祝うとともに、両国関係の発展策を協議した。

 尹大統領はこれらの一連の首脳会談で2030年国際博覧会(万博)の韓国・釜山への誘致に対する支持も求めた。