【ソウル聯合ニュース】韓国科学技術情報通信部は14日、8月の情報通信技術(ICT)分野の輸出額は前年同月比16.7%減の160億5000万ドル(約2兆3600億円)だったと発表した。前年同月比でマイナスとなるのは14カ月連続。ただ、今年初めには30%台だった減少率は4月(35.9%)を底に次第に縮小し、8月は今年初めて10%台となった。

 大半の品目で輸出が減少した。減少率は主力の半導体が21.1%、携帯電話が12.2%、コンピューター・周辺機器が47.4%、通信装備が9.5%。ディスプレーのみ1.8%増となった。

 半導体の輸出額は86億4000万ドルだった。市況の回復の遅れとメモリーの単価下落の継続で、システムLSI(大規模集積回路、14.9%減)とメモリー(26.1%減)がそろってマイナスとなった。

 携帯電話も、需要回復の遅れにより完成品(30.6%減)、部品(6.9%減)の輸出がともに減少した。ただ、日本で高価格帯の新製品の需要が伸び、完成品の対日輸出は前年同月の約8倍となった。

 ディスプレーはモバイル機器向け有機EL製品の輸出拡大が全体の輸出増をけん引し、15カ月ぶりに増加に転じた。

 主な国・地域別のICT輸出額をみると、中国(香港を含む)向けは20.6%減、米国は29.5%減、欧州連合(EU)は20.0%とマイナスが続いた。一方、ディスプレーの輸出増によりベトナム向け(1.7%増)が13カ月ぶりの増加に転じ、日本(13.0%)も伸びた。

 8月のICT輸入額は前年同月比18.1%減の110億7000万ドル。需要回復の遅れで半導体などの輸入が減少した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は49億8000万ドルの黒字だった。