韓米が宇宙の脅威巡り机上演習 ロ朝協力にも注目
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)のロシア訪問を機に取り沙汰されている両国の宇宙分野での協力の動きを韓米の国防当局が初めて公式に評価し、情報を共有したことで注目される。
TTXとSCWGは韓国国防部のチェ・ビョンオク国防政策室防衛政策官と米国防総省のジョン・ヒル副次官補(核・ミサイル防衛政策担当)が共同代表を務め、両国の関係者が出席した。
国防部によると、今回のTTXでは、宇宙領域での潜在的脅威への対応策と抑止に対する両国の一致した理解を高め、中長期的な韓米の宇宙協力の方向を重点的に議論したという。
国防部は「両国は最近認識されている北とロシアの宇宙協力の可能性に注目し、関連動向に対する評価を共有した」と説明した。ただ共有した関連動向や評価内容は公開されなかった。
金正恩氏は今月13日にロシア極東アムール州のボストーチヌイ宇宙基地でプーチン大統領と首脳会談を行い、プーチン氏は基地内でロシア製ロケット「アンガラ」「ソユーズ2」のほか主要施設を案内した。
このような動きについて、失敗が続いている北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げをロシアが技術移転によりサポートするものとの見方が一部で出ている。
韓米の国防当局も今回のTTXで、金正恩氏の宇宙基地訪問を詳細に分析し、予想される北朝鮮とロシアの協力分野などを評価したとみられる。両国の国防当局が公式の会議で、金正恩氏のロシア訪問に伴う両国の宇宙協力の動向の分析と評価を行ったのはこれが初めて。
また両国はSCWGで宇宙協力についても話し合った。
国防部は昨年11月の定例安保協議(SCM)で、設定した目標に合わせて同盟の宇宙分野での協力を強化するため多様な範囲の協力策を協議したと説明した。