【ソウル聯合ニュース】韓国・ソウル中央地裁の民事控訴部は21日、旧日本軍の慰安婦被害者が共同生活を送る施設「ナヌムの家」(京畿道広州市)の後援者らが同施設を運営する社会福祉法人「大韓仏教曹渓宗ナヌムの家」を相手取り寄付金の返還を求めた訴訟2件の控訴審で、一審と同様に原告の請求を棄却した。

 2020年5月にナヌムの家と慰安婦被害者支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」による寄付金流用疑惑が浮上したことを受け、原告側は同年に2回にわたり計約9000万ウォン(約1030万円)の返還を求めて提訴した。

 1件目の訴訟では、後援者23人がナヌムの家を相手取り約5000万ウォンを請求。2件目の訴訟では、32人が正義連の前身の「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」と正義連の理事長を務めた尹美香(ユン・ミヒャン)国会議員(無所属)、ナヌムの家に約3600万ウォンを請求した。

 一審で、1件目の訴訟の原告は全て敗訴した。裁判所は、ナヌムの家側が寄付金を個人的な用途に使用した、あるいは流用しようとしたと断定することは困難だと判断した。2件目の訴訟は、ナヌムの家を相手に返還を求めた原告は敗訴した一方、尹氏と挺対協に請求した原告はまだ一審の途中だ。2件の訴訟の一審で敗訴した一部原告が控訴したが、この日、再び敗訴した。

 尹氏は正義連への寄付金を横領した罪で起訴され、今年9月に二審で懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を言い渡された。