【ソウル聯合ニュース】韓国と中国、日本の3カ国の外相会談が26日に韓国・釜山で開催されることに合わせ、日本の上川陽子外相が聯合ニュースに寄稿した。上川氏はポストコロナの時代における韓中日の協力のあり方について建設的な議論を交わしたいとの考えを示した。また、今回の外相会議を韓中日3カ国のサミット開催へつなげられるよう、議長国である韓国の取り組みを引き続き支持していくとした。上川氏が韓国メディアに寄稿するのは初めて。

 全文は以下の通り。

 この度、2019年8月以来約4年ぶりに対面で開催される日韓中外相会議に出席するため、韓国第二の都市・釜山を訪問します。私にとって、外務大臣に就任以降初となる韓国訪問であるだけでなく、若手の頃に日韓議連に所属し、韓国の議員の皆様とも積極的に交流してきた者として、今回の訪問を大変楽しみにしてきました。韓国での日韓中外相会議の開催は2015年3月以来です。開催のためご尽力された朴振外交部長官をはじめ、議長国である韓国政府の方々に心からの敬意を表するとともに、私たちを温かく受け入れてくださる釜山の皆様に、感謝を申し上げます。

 隣国である日韓中3か国は、古くから、漢字や儒教をはじめとする様々な文化が行き交い、多くの人々が絶え間なく往来してきました。日韓中協力が始まった1999年から2019年までの20年間で、韓国及び中国からの訪日観光客数が約12倍に増加するなど、その流れは紆余曲折ありながらも大河のように幅広く力強いものになっています。

 それぞれが大きな存在感を有する日韓中3か国は、今や、北東アジア地域の平和と繁栄に大きな責任を共有しています。さらに、3か国が知見を結集し、グローバルな課題に取り組むことも急務となっています。こうした責任を果たすため、日韓中3か国は、2007年に韓国の済州で単独開催としては初めてとなる3か国外相会議を開催して以降、これまで計9回の外相会議を行ってきました。また、サミットも、2008年以降、計8回開催されています。この約15年の間、3か国の外相及び首脳は、金融危機への対応をはじめ、環境・気候変動、防災、資源・エネルギー、貿易・投資など、その時々の課題や3か国での協力、また、地域・国際情勢について、虚心坦懐に意見交換を行い、実務的な協力を推進してきました。

 大河のように力強い日韓中3カ国の民間レベルでの人的交流や青少年交流は、こうした様々な分野における具体的な取り組みを進めるための大切な基礎です。今回の外相会議では、政府間関係が困難に直面する時期であっても、こうした交流がこれまで着実に進められてきたとして、その重要性を改めて確認する機会となるでしょう。その上で、ポストコロナの時代における日韓中の協力のあり方について、建設的な議論を交わしたいと思います。そして、今回の外相会議を来るべきサミットの開催へつなげられるよう、議長国である韓国の取り組みを、引き続きしっかりと支持していきます。

 今回議長を務められる朴長官とは、私が外務大臣に就任してからわずか3カ月弱の間で既に3回目の対面となります。

 韓国は、国際社会における様々な課題への対応において、パートナーとして協力していくべき重要な隣国であると、私はこれまでも繰り返し申し上げてきました。国際社会が歴史の転換点を迎える中、日韓の緊密な協力が今ほど必要とされる時はありません。来年、日韓は共に国連で安全保障理事会非常任理事国を務めます。日韓二国間関係を進めるだけでなく、グローバルな課題についても一層連携を強化していく考えです。

 岸田総理と尹大統領は日韓「シャトル外交」を再開し、本年だけでも7回の首脳会談を実施して二国間関係の発展を力強く牽引しています。外交当局のトップ同士としても、朴長官としっかり信頼関係を深め、意思疎通する機会としたいと考えています。そして、日韓関係、日韓中関係がさらに大きく飛躍する、今回の会合がその起点であったと後世に語り継がれるよう、積極的に取り組んでまいります。

令和5年11 月22日 日本国外務大臣 上川陽子