【巨済聯合ニュース】韓国南部の巨済市は1日、市民団体が求めていた日本による植民地時代に朝鮮半島から徴用された労働者を象徴する像(労働者像)の設置を許可しなかったと明らかにした。像は市民団体などでつくる「日帝強制徴用労働者像巨済建立推進委員会」が設置を申請していた。

 推進委は5月から募金運動を集め、市内の長承浦港付近の公園に労働者像を設置する計画を進めてきた。日本の植民地時代、同地域に朝鮮半島出身者を強制動員するための入営準備訓練所があったほか、長承浦港から日本や南太平洋などに動員された労働者が多く、この地域に労働者像を設置する必要があると判断した。

 当初は8月15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)に合わせて設置する予定だったが、反対の声があったことに加え、市の許可を得ずに無断で設置することは無理があるとして、公園への設置を断念した。

 一部の住民や団体は労働者像が反日感情をあおるほか、来年4月の総選挙を見据えた「政治扇動用」と主張し、反対してきた。

 推進委は労働者像を市の許可を得て合法的に設置する方向に切り替えた。設置場所を巨済文化芸術会館に建てられている旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」のそばに変更し、市に設置申請書を提出していた。

 巨済市の関係者は「住民の反対が多く、設置予定地が文化芸術会館のため、当該空間の目的とも合わないという理由などで(設置が)否決された」と述べた。

 推進委は「市民が約3700万ウォン(約420万円)を寄付するなど、望んでいた労働者像の設置を一部から反対があったという理由で不許可にしたのは市民を無視する措置」として、今後は記者会見を開いて市の措置を強く批判するなど、像の設置に向けた対応を本格化させる方針を示した