【ソウル聯合ニュース】韓国で4月10日に投開票される総選挙(定数300)まであと10日となり、命運をかけた与野党の選挙戦がヒートアップしている。

 小選挙区(同254)では第1党の革新系最大野党「共に民主党」が保守系与党「国民の力」よりやや優位という結果が各世論調査に表れている。比例代表(同46)では国民の力の比例向け系列ミニ政党「国民の未来」と共に民主党が主導する野党陣営の比例向け系列ミニ政党「共に民主連合」、曺国(チョ・グク)元法務部長官率いる新党による三つどもえの戦いとなっている。

 総選挙までの残りの期間は大学医学部の入学定員増員を巡る政府と医療界の対立の行方や候補者らの失言などが形勢を左右するとみられる。投票率も大きな影響を与えそうだ。期日前投票は4月5〜6日に実施される。

 国民の力は、国民生活改革と政治改革のためには被告として裁判を受けている共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表と曺氏の国会入りを防ぐ必要があると訴えている。国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長は「犯罪者勢力が善良な市民を支配することを防ぐべきだ」と述べた。

 韓氏は昨年発生した水害の行方不明者を捜索中だった海兵隊兵士の殉職事件に絡み、捜査に圧力をかけた職権乱用の疑いで捜査を受けている前国防部長官の李鐘燮(イ・ジョンソプ)駐オーストラリア大使の辞任や医療界と政府の対話を大統領室に申し入れるなど、中道層を取り込むための動きを見せている。

 一方、共に民主党は政権審判を求める世論が広がっているとみている。李氏は「国を滅ぼし、国民を裏切った尹政権を有権者が審判するときが来た」として、「政権審判が韓国の正常化と国民生活再建の出発点」と訴える。同党は最大の激戦地となっている首都圏と伝統的に保守の地盤だが同党が支持を広げている南東部の一部地域を中心に政権審判をさらに強く主張する方針だ。

 両党はいずれも第1党を目指している。254の小選挙区のうち、国民の力は約80、共に民主党は110以上で優勢と判断している。

 世論調査でも「政府けん制論」が「政府支援論」を上回っている。世論調査会社の韓国ギャラップが26〜28日に全国の18歳以上の1001人を対象に実施🅂した調査の結果、「現政権を支援するために与党候補が多く当選すべきだ」との回答が40%どまりだったのに対し、「現政権をけん制するために野党候補が多く当選すべきだ」は49%だった。

 投票率の場合、歴代の選挙では60%以上になれば共に民主党、60%以下なら国民の力に有利だったというのが専門家らの分析だ。ただ、人口構造が変化したため、投票率が上がってもどちらの支持層が投票したかが重要との見方もある。

 4年前の前回総選挙では共に民主党が過半数の180議席を確保した。尹政権発足後、2年近く続いている少数与党体制に変化が生じるかが最大の焦点となる。