日本一有名な未確認生物(UMA)と言っても過言ではない「カッパ」を捕獲するためのグッズをセットにした「河童捕獲キット」が6月1日から販売開始される。1979年の創刊から「世界の謎と不思議」と向き合う月刊「ムー」(ワン・パブリッシング発行)と防水バッグなどアウトドア用品のブランド「Stream Trail(ストリーム・トレイル)」によるコラボ商品だ。経緯やその中身について関係者に話を聞いた。

 今回の商品化に至った経緯について、ムー編集部の望月哲史氏はよろず〜ニュースの取材に対し、「ストリーム・トレイルさんとかねてからご縁のあった漫画家・石原まこちんさんの紹介がきっかけです。アウトドア、水辺というストリーム・トレイルのフィールドにムーを重ねた結果、『河童捕獲』のテーマが浮かびました」と明かす。

 石原氏は「月刊ムーを読み続けて人生を学んだ漫画家」としてTBS系「マツコの知らない世界」にも出演し、同誌で連載を持つ。望月氏が「石原さんによる図解ありの『カッパ捕獲マニュアル』も見どころです」と語るように、実際にカッパ捕獲にも挑んできたノウハウも実践的なグッズ開発に生かされている。

 セットの本体となる「カッパ色」のリュックは抜群の防水性能を誇るストリーム・トレイルのベーシックなバックパック。容量は25リットルと大型で、捕獲したカッパが一匹すっぽり入る。カッパを捕まえるまでは、この中に数々のグッズを収容して水辺を歩く。その内訳はボトルホルダー、携帯灰皿、生ものを入れるシールパック。カッパ探索は長時間になることも考えられるため、日差し対策として通気性のよいメッシュキャップもセットになっている。

 ストリーム・トレイルの担当者・浜池栄二氏は「カッパの生息地は川か沼ですので、川で転んでも万が一、捕獲の際に格闘となっても防水バッグであれば、荷物を濡らさずにすみます、捕獲後はバッグに入れて、お皿が乾かないように水を含ませても外に漏れることもないです。複数本のキュウリを入れておけるシールパックは鮮度を保ち、長時間の探索にも対応。ペットボトルだけでなく、キュウリも入れられるボトルホルダーは取り出しやすく、これもまた3本まで対応なので複数のカッパが現れても大丈夫。取り逃しても、痕跡から採取された部位(爪や排泄物、岩などに付着したカッパのヌメヌメしたもの、頭のお皿の破片など)はサッと取り出せるエアタイトな採集ケース(携帯灰皿)に入れて持ち帰ることができます。カッパの生息エリアの環境を汚さないためにも必須のアイテムです」と説明した。

 カッパの大好物はキュウリ。そして人間の下半身にある尻子玉を狙うという。茨城県の佐野子に残る「カッパの手のミイラ」を保存する地元住民の間には「カッパに襲われるから、川に行く前はキュウリを食べてはいけない」という言い伝えがあるほどだ。関係者は「カッパをおびき寄せるにはキュウリに絶大な効果があります。キットのホルダーにキュウリを入れて水辺を歩けば、きっと現われるはず」と鼻息も荒い。

 日本にはカッパ文化がある。日本酒のCMキャラクターで知られるカッパを描いた清水崑や小島功、「河童の三平」の水木しげるら漫画の題材ともなり、親近感のあるUMAだ。望月氏は「日本列島に暮らすわれわれにとって、河童は古来の隣人です。妖怪や精霊であり、水辺で生活をする異文化集団としても考えることができます。ときに馬や人を水に引きこむ怪異として恐れられますが、その行為は神への供物と龍神信仰にも通じます。このキットでの『河童捕獲』は姿ある存在との接触を打ち出しつつ、水神・龍神の加護を得るイメージも内包しています」と解説した。

 さらに、ムー編集部は「古くは日本書紀に記されたミヅチとの関連も指摘される水妖・カッパの生息分布は日本全土に渡っており、北のメンツチカムイから南のキジムナーまで、多様な名前や生態が語り伝えられている。この分布から考えると、日本の特定の地域にしか生息しないツチノコやヒバゴンのようなUMAより、カッパは遭遇の可能性、また、捕獲のチャンスに恵まれているということになる」と付け加えた。

 気になる価格は2万7500円(税別、送料別。発売元www.stpx.jp)。6月1日に発売開始だが、店舗への出荷は同9日以降を予定。早くもネットでは評判になっている。望月氏は「『欲しい』『これは必要』などのリアクションをSNSで見かけています。『河童なんていないだろ』という反応を見かけなかったのはさすが、みなさん分かってらっしゃる」と手応えをつかむ。

 いざ、カッパを求めて水辺へ!なお、キュウリそのものは生ものなので、キットには含まれていない。探索の直前に新鮮なキュウリを用意しておこう。カッパが見つからなくても、帰り道で冷たい缶ビールのお供になるだろう。

(デイリースポーツ/よろず〜ニュース・北村 泰介)