人は誰も夢を抱くが、なかなか思う通りにはいかないもの。また他人から「夢をつかんだ」と思われている人も、そこに至るまでには大きな苦労や挫折を経験していることが多いものだ。

40歳手前の筆者がそんなことを思いつつTwitterのタイムラインを閲覧していると、ある投稿が目に留まった。

「高校卒業→電気屋→グラフィックデザイナー→電気屋→趣味で画家もどき→ちょっとだけ注目される→2年くらい絵が描けなくなる→バイトしながらイラストレーター→イラストだけで食べていけるようになる→なんか楽しい!←今ここ。。

人生回り道したけど、何とか生きてます!」

と自らの人生を振り返るのはイラストレーターのモンキースタジオ。さん(@monkey__studio)

プロの絵描きになることを夢見る人は多いが、それを叶えるまでにこれほど起伏に富んだ人生を経験した人はなかなかいないのではないだろうか。モンキースタジオ。さんの投稿に対しTwitterユーザー達からは

「いつも素敵なイラストを楽しみにしています。
素敵なイラストは色んな経験が活かされるのだなと納得しました」
「緻密な絵を描けない人はデフォルメした絵を描けないって聞きますが、ほんとその通りなんですねー。僕はどんな絵も描けないんで尊敬します!いずれイラストの依頼をしたい…」など数々のコメントが寄せられている。

モンキースタジオ。さんとはどんな人なのだろうか。お話を聞きたくなった。

ーーモンキースタジオ。さんが電気屋のお仕事に携わりながらグラフィックデザインや絵画を始められた経緯をお聞かせください

モンキースタジオ。:実家が電気工事屋だったので後を継ぐつもりでいたんですが不況で仕事がなくなり、一旦社員全員解散することになりました。途方に暮れたぼくは貯めていたお金で専門学校に行き、デザインを学びグラフィックデザインの道へ進みます。

ですがデザイナーになって3年くらいで体調を壊し退社。もう一度、電気工事をしながら趣味で絵を描き始めました。

そのうちに心身ともに体調も戻ってきて、たくさんの絵を描いてコンペに出すと名だたる賞を受賞しました。これで絵を描いて生活できるという小さい頃の夢に近づけたと思ったんですが…。

ーーそれが「2年くらい絵が描けなくなる」の段階ですね。絵が注目されながらも描けなくなってしまったのはどうしてでしょうか?

モンキースタジオ。:大賞を取ればお仕事が来ると期待していたのですが、一件も来ませんでした。人に期待しすぎたのかもしれません。それで何もかもがどうでも良くなり、何もしない時間だが流れました。地獄の日々でしたね…。

ーーその後、絵のお仕事を再開されたきっかけと、現在にいたる経緯をお聞かせください。

モンキースタジオ。:バイトをしながらやっぱり諦めきれず、イラストレーターになりたくて東京の装画塾に大阪から通い、そこで出会ったデザイナーさんにお仕事をいただいたのが始まりです。そこから徐々にお仕事が来るようになりました。

ーー以前の作風と現在の作風には大きな変化がありますね。この変化の経緯をお聞かせください。

モンキースタジオ。:無理やり変化しようとは思ってはいないですけど、時間が経てば描きたいものが変わっていくのってのが本音かもしれないです。

ーー今回の投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

モンキースタジオ。:自分の過去なんて興味ないだろうって思っていましたが、こんなに観ていただいてちょっと恥ずかしい思いです。それにやりたかった新しいお仕事が2件きましたので本当にありがたいです。

◇ ◇

読者のみなさんはモンキースタジオ。さんの投稿やお話を読んでどう感じただろうか。人生に苦労や挫折が必要などと言うつもりはないが、モンキースタジオ。さんの場合はそれがあったからこそ今の成功をつかんだのだろう。辛い経験をばねにし、あきらめずに夢に向かったモンキースタジオ。さんに敬意を表したい。

(よろず〜ニュース特約・中将タカノリ)