特撮ヒーローのレジェンドが、他ジャンルの映画で共闘する。映画「学園探偵薔薇戦士」の製作発表が5日、都内で行われ、出演者が参加。東真司監督(61)は「光戦隊マスクマン」、渡洋史(59)は「宇宙刑事シャリバン」「時空戦士スピルバン」、牧野美千子(57)は「超電子バイオマン」への出演が、今もファンの心を捉える。

 「女帝」「夜王」で知られる漫画原作者・倉科遼氏による舞台作品を、新たな脚本で新構築。女子高生が学園の平和を守るため、薔薇戦士となって立ち向かう物語。牧野が主人公の母親役、渡が事件を捜査する刑事役を演じる。

 牧野は1984年「バイオマン」のヒロイン、ピンクファイブ役でデビュー。特撮イベントへのゲスト出演を継続してきた。母親役への意気込みを「かわいい娘ができました。クランクアップの時には私が制服を着ているかも」と冗談っぽく語った上で、特撮ヒーロー出身について「私が特撮ヒロインをやっていたときが、ここにいるお嬢さんたちと同じぐらいの年でした。不安はいっぱいありましたが、一つの作品をやり遂げ、とても自信になりました」と振り返った。「特撮ヒロインというのは、ゾンビのように生き続けるキャラクターです。一時期は自分とキャラクターとの年齢が離れていき、つらい時期もあったんですけど、今になると本当にありがたいです。特撮ヒロインを応援していただいた方のおかげです」と、現在の心境を語った。

 渡は「宇宙刑事シャリバン」(1983年)、「時空戦士スピルバン」(1986年)で主演したレジェンド。「私が『シャリバン』でデビューしたときは19歳でした。数々の特撮番組がありましたが、東映さんの戦隊シリーズだけになってしまった時期、新たな特撮ヒーロー番組を作ろうとしてできたのが『宇宙刑事ギャバン』。その2作目の『シャリバン』をやらせていただいたんですけど、それが今は仮面ライダーシリーズに変わって続いています。ですから今の仮面ライダーを戻すと私になるんですよね」と笑顔で振り返り、「菅田将暉くんとか佐藤健くんとか私に感謝してほしいなと思います」と平成仮面ライダー出身の人気俳優を挙げ、笑いを呼んだ。

 東監督は1987年の「光戦隊マスクマン」で X1マスクに変身。シリーズ後半1話限りの登場だったが、現在の戦隊シリーズでは定番となった6番目の追加戦士の先駆けとして名を残した。「 マスクマンからちょうど35年。世界中のファンからツイッターでメッセージをいただいたり、マスクマンのお面をプレゼントされたり、戦隊ヒーローというつながりは、本当にありがたいです」と感謝した。ジャニーズ出身で歌手、俳優活動を経て、現在は監督業に携わる。

 東監督と渡は1992年から翌年まで帝国劇場で上演されたミュージカル「ミス・サイゴン」以来のタッグ。渡と牧野は舞台共演があるが、3人がそろうのは初めて。それでも牧野は特撮ヒーローを通じて「当時は会ったこともないわけです。でも、同じような経験をしているので、すぐに通じあえる部分はある感じです」と語った。東監督は「(渡には)面倒くさいことも言えるかなと思って。芝居で、これっていうことも言えるじゃないですか。初めては、ちょっと気を遣うんですけど、若いお嬢さんたちは、僕、人見知りでなかなかしゃべれませんが…(笑)。牧野さんはイベントとかずいぶん、拝見していたので。ようやくご一緒できる」と、8月のクランクインへの意気込みを語った。

 渡はコロナ禍以降では初めて、海外での仕事が控える。直近はブラジルでのイベント出演、アメリカ、フランスからは来年の出演オファーが届いている。特撮ヒーローはブラジルでは「巨獣特捜ジャスピオン」(1986年)が有名で、渡が演じたサブキャラクター・ブーメランも人気だという。「イベントでは赤射(シャリバンの変身ポーズ)とか結晶(同スピルバン)だったり、ブラジルではブーメランとか。ブラジルでなぜジャスピオンが一番人気なのか、不思議でしょうがないんですけどね」と今後を見据えた。ブラジルへの出発はこの日の夜。「コロナ禍前はインドネシアが最後でしたかね。それが5年前ぐらい。ブラジルに行ったのが8年前ぐらいで、今回4回目になりますけど、無事に行けることを祈っておいてください!」と変身ポーズを決めた。

 映画「学園探偵薔薇戦士」はクラウドファンディングで制作費を募り、来年2月の劇場公開を予定。元ラストアイドルの大森莉緒が主演し、共演者に元Tokyo Flamingoの綾瀬絵梨香、現役女子高生ティックトッカーおじゃすら。なお、高校生役の圭叶の父・嶋大輔は「超獣戦隊ライブマン」に主演している。

(よろず〜ニュース・山本 鋼平)