茨城県下妻市のイメージキャラクター、シモンちゃんがSNS上で脚光を浴びている。

きっかけになったのは「この子、すっごい可愛い。」と、葡萄の包装ビニールに印刷されたシモンちゃん画像を紹介した漫画家の都尾琉さん(@miyaoryuu)の投稿。

シモンちゃんとは、下妻市に国蝶に指定されているオオムラサキの生息地があることにちなんで生まれたキャラクター。現在のデザインは三代目ということだが、たしかにその風貌はほどよくアニメチックで可愛いらしい。

都尾琉さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「シンプルだけど、可愛いポイントを的確に突いてきてる」

「男の娘ですけどね……

(この種の蝶のこの羽の模様は雄)」

「それで種無し……」

などさまざまなコメントが寄せられている。

実は「男の娘」という説も根強い謎キャラ・シモンちゃんについて、都尾琉さんにお話を聞いた。

ーー都尾琉さんは下妻市にお住まいなのでしょうか?

都尾琉:いいえ県外です。セブンイレブンに行ったら偶然あのパッケージを見かけて素直に「可愛い!」と思いました。

ーーシモンちゃんのキャラクターデザインへのご感想をあらためてお聞かせください。

都尾琉:買い物中に見た瞬間は思い出せなかったのですが「どこかで見た気がする」と思ってました。皆さんからリプをもらっているうちに、10年くらい前にもネットで話題になっていたのを思い出しました。

シモンちゃんのモチーフになっているのはオオムラサキだと思います。国蝶にも選ばれている、青紫色が美しい蝶ですよね。僕がこのパッケージを見て驚いたのが、実はソコなんです。モノクロであるにも関わらず、すぐに「オオムラサキだ!」と虫好きが分かってしまうデザインだったことなんですよ!

そして虫好きなら皆さんご存じだとは思うんですが、オオムラサキはオスとメスでは羽の模様が違うんですよね。わかりやすいポイントでいえば色が違いますね。オスは鮮やかな羽色をしていますが、メスに関しては一見茶色という感じです。よく見れば紫色も見えて、ソレはそれで美しいのですが、ともかくシモンちゃんのパッケージははあの斑点のパターンだけでオスだと分かるデザインだったことに驚いたんですよ。まさかモノクロでソレが分かってしまう自分にも驚きましたが、そのへんも含めて面白いデザインですよね。

そしてシモンちゃんの胴体は、一見女の子にしか見えませんよね。これってスゴイと思うんですよ。仮にシモンちゃんが羽色通り生物学上男の子だったとしても、ソレはシモンちゃんが女の子らしい格好をする事に何一つ影響しません。

また、仮に女の子であった場合でも、それは「けものフレンズ」のようにオスの特徴を有しながら女の子であるという概念的存在ともいえるんじゃないかと思うんです。

あのパッケージを見た刹那、みなさまの中にそれだけの感情、感覚を想起させるのですから素晴らしいキャラクター、そしてデザインなんだと思います。下妻市で長く愛される理由も頷けますし、多様性が重視される現代社会においても、これは非常に有意義な存在なんじゃないかと思うんです。

ーーこれまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください 。

都尾琉:しばらく通知がやみませんでした。

僕も絵描きの端くれなので、自分の絵以外でバズってることに悶々としましたが、自分と同じ気持ちを共有してくれる人の数が可視化されている事もSNSの良さだなと再認識しました。シモンちゃんも含め、これをキッカケに昆虫好きがもっと増えてくれればいいなと思います。

◇ ◇

今回のバズをきっかけにシモンちゃんの魅力がさらに多くの人に伝わることを願いたい。

なお今回の話題を提供してくれた都尾琉さんは、今後の漫画家としての展開について「実は僕はもともと昆虫が好きで、現在昆虫漫画の連載をを企画しています。企画が通りやすいように、コミックバンチさんに『昆虫漫画見たいです!』ってご要望などを皆さんが送ってもらえれば後押しになります」と構想を語った。

◆都尾琉さん関連情 熊本県出身の漫画家。現在「メテオノーツ」(小学館 全5巻)が電子書籍で発売中。

(よろず〜ニュース特約・中将タカノリ)