石にも画面にも触れずに遊べる「空中タッチオセロ」がこのほど誕生した。デジタルゲームの画面が空中に浮かび上がって見えるシステムを利用し、コロナ禍でも消毒の手間をかけずにプレイできる。”何もない”空中を指さす新感覚のゲームに、6月の初お披露目では驚きの声も上がった。

 宿泊施設のチェックイン時などに使われる、画面が浮遊して見える決済端末の技術を活用したゲーム。機体上部の空中に、光るオセロ盤が浮かび上がったように見える。マスを指さすと石を置くことができ、コンピューターゲームと同じように自動で石が裏返る。

 操作感は「空中に浮いている水の上(水面)を(指で)ちょこんと刺して抜くイメージ」と、企画を担当したメガハウスの押尾雅弘さんは説明する。2台をケーブルでつなぎ対戦したり、1台で内蔵コンピューターと戦ったりできる。

 1973年に日本で生まれた「オセロ」は来年で発売50周年を迎える。「空中タッチオセロ」は節目を盛り上げるプロモーション企画のひとつ。コロナ禍に不特定多数の人が触る店頭のサンプルで遊ぶ機会が減ったため、「何も触らずにオセロを体験できる」マシンが生み出された。

 アナログゲームと最新技術の組み合わせに、押尾さんは「未来を感じてほしい」と思いを込めた。オセロは誰もが知る有名ゲームだが、「普及しすぎていて、目新しさが薄く捉えられてしまう」(宣伝担当の臼井一夫さん)ことや、初めてオセロに触れる子どもたちへのアプローチが課題になっていた。同社では専任の部署「オセロ戦略室」を設置し、盤面が垂直方向にも展開する新商品「3D立体オセロ」なども開発。「間口を広げる」ための取り組みをしてきた。

 6月に行われた「東京おもちゃショー2022」で初めて展示すると、盤面が浮き出る新感覚のゲームに驚きの声が上がった。浮遊する画面はプレーヤーの立ち位置以外からほとんど見えず、周囲からは「空中をただ触っているだけ」のように見える。押尾さんは「だいたいの人が前に立つと『わっ!』と言ってくれるのでそれが快感ですね(笑)。体験して初めてわかる驚きなので、反応はものすごく良かった」と手応えを口にした。今後の展示予定は現在未定。

(よろず〜ニュース・今井 佳奈)