2024/5/13 09:53

三菱「25年物の車で追い越し事故」…1515億円の損賠賠償命令

車

米国で25年物の三菱自動車工業「Mitsubishi 3000GT」を運転中の男性が前方の車を追い越す際に、コントロールを失い事故を起こし重傷を負った事故。男性の妻はその原因が車両の拘束システムの欠陥にあるとして三菱自動車と米国子会社Mitsubishi Motors North America, Inc.(MMNA)を相手取り損害賠償を求める訴訟を提起していたが、米国ペンシルベニア州フィラデルフィア一般訴訟裁判所は6日、MMNAに10億1000万ドル(日本円で約1515億円)の損害賠償の支払いを命じる判決を出した。なぜ、これほど高額な損害賠償の支払い命令が出されたのか――。


三菱自動車が米国で起こされた訴訟で揺れています。

事の発端は17年に1992年製の「3000GT」を運転する男性が起こした事故。

男性は2車線の道路で前方の車を追い越す際にコントロールを失い事故を起こし重症を負った。原告の妻は車両の拘束システムの欠陥が原因だとして三菱自動車とMMNAに損害賠償を求める訴訟を提起(三菱自動車への訴訟はすでに却下)。MMNAは車両に欠陥はなかったと主張しているが、裁判所は6日、MMNAに9億7600万ドルの損害賠償と3300万ドルの遅延金利の計10億1000万ドルを支払うよう命じる判決を出した。三菱自動車とMMNAは判決に承服しかねるとして控訴する予定。

訴状における原告側の請求額は「5万ドル(750万円)以上」となっていたが、なぜこれほどの高額の損害賠償が認められたのか。

「米国では日本にはない懲罰的損害賠償というものがあり、純粋に原告が被った損害を賠償する分だけではなく、被告に懲罰を与える意味合いの分も賠償に加算される。その州で過去に同類の裁判で高額な賠償命令が出された判例があったりすると、それに則るかたちで陪審団が日本では考えられないほど高額な賠償を命じることがある。特に海外から進出する企業の場合は、より高額になる傾向がある」(東京都内の法律事務所に所属する弁護士)

三菱自動車の23年度の北米での売上高は7000億円以上であり、原告側の弁護士がこの点を強調して陪審団に『こんなに儲けているのだから高額な賠償は当然だ』という印象を植え付けた可能性も考えられる。一般的に代理人を務める弁護士は賠償の金額に応じて手にする報酬が決まるので、大企業が相手だとできるだけ賠償金額をつり上げようとあの手この手を使う」

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編集者:いまトピ編集部