ガストの猫型配膳ロボ、ネット通販で「1台〇〇万円」…驚くほど安い
Amazonファミリーレストラン「ガスト」など多くの飲食店で見かけるようになった猫型配膳ロボット。
ガストのものは中国ロボットメーカー・Pudu Roboticsが開発した「BellaBot(ベラボット)」というサービスロボットだ。
この猫型配膳ロボ、実はECサイト普通に購入できるのだ。
オフィス用品通販サイト「ASKUL」では5日時点、335万4982円(税込)で販売されており、10万3400円のサブスクリプションプランも提供。
これをめぐりSNS上では、
<300万もすんのか>
<新車の車買えるくらいの値段>
<死ぬほど安い、飲食業界の救世主>
<人件費比で安い>
<バイトより安い>
<人間みたいに文句言わない、交通費かからない、メンテナンスしていれば急な休みも言ってこない、いきなり辞めることもない>
と、様々な声が上がっている。
この価格は果たして「高い」のか「安い」のか。
「配膳ロボットが300万円というのは、飲食店にとって絶対値としては高いかもしれませんが、人件費や求人コストと比較してみると安いといえます。耐用年数によりますが、交通費もかからず、不平不満も言わず、バックレもなく毎日フルで働いてくれますので、コストとしても計算しやすい存在です。機械設備として仮に償却5年くらいで考えると年間60万円、月間5万円で、いつでも働いてくれる。飲食店で50万円ほどの食器洗浄機を導入するのと同じくらいメリットが見込めます」(飲食プロデューサー・東京未来倶楽部(株)代表の江間正和氏)
「アルバイトに時給1200円で朝7時から23時まで16時間働いてもらうとして、一日1万9200円、1カ月で57万6000円になると仮定すると、330万円ということは6カ月で元が取れてしまう。導入時に必要となるロボットの設定作業や従業員へのトレーニングなどはそれなりに手間がかかるとはいえ、アルバイトの採用にも費用と手間がかかるため、トータルでみると驚くほど安いといっていい」(外食チェーン関係者)
あらゆる業界で人手不足が叫ばれるなか、人件費は高騰、飲食業界でもアルバイト時給が上昇している。
ファミレスチェーン各社の時給(東京23区)をみてみると、概ね1200~1500円といったところ。
2022年12月時点の「すかいらーくホールディングス」の発表によれば、ロボットの導入により、ランチピーク回転率の2%上昇、片付け完了時間の35%削減、店員の歩行数42%削減などの効果が出たという。
配膳ロボットは、人材確保難と時給高騰に悩む飲食店にとって救世主になると期待されているのだ。
ただし、デメリットもある。
「中小規模のお店やお客とのコミュニケーションを重視するお店、1人のスタッフが何役もこなさなくては回らないお店では普及は限定的になるでしょう」(江間氏)
さらに機械に故障はつきもの。
頼り過ぎも良くないが、大型店にとっては、トータルで見ればかなり「安い」と言えそうだ。
以上、Business Journalからお届けしました。
編集者:いまトピ編集部