自販機で二郎系を買う女性が・・・

最近、街中で冷凍ラーメンを扱う自動販売機を目にすることが多い。
二郎系、家系、つけ麺など、そのラインナップは豊富だ。
今回紹介するのは、冷凍ラーメン自販機「ヌードルツアーズ」。
「ヌードルツアーズ」は、二郎インスパイア「らーめん バリ男 BARIO」やつけ麺店「つじ田」、家系ラーメン「王道家」といった有名店のラーメンを多数取り扱う。
2021年3月にスタートしたところ、瞬く間に設置場所を拡大。全国のあらゆる場所で「ヌードルツアーズ」を目にするようになった。
ネット上では、
「ヌードルツアーズのらーめんバリ男、封を開けた瞬間、豚骨のあの強烈な臭いが舞い上がる」「家で食べるクオリティではない!もうお店の味」
「おうちで食べられる中で最もお店に近い味を出してる」
「食べるのが遅いので、家で自分のペースで食べられて嬉しい」
など、絶賛する声が多数あがっている。
「ヌードルツアーズ」を展開する丸山製麺に取材。
取材に応じてくれたのは、丸山製麺の取締役・丸山晃司さんだ。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大で既存の売上が落ちたため、新規事業の一つとして「ヌードルツアーズ」を始めたそう。
「大切な取引先であるラーメン店が営業時間短縮で苦戦していたことも大きいです。人材や材料が揃っているのに営業できない状態だったので、店のスープを買い取って、何かできないかと考えました」
当初、通販で冷凍ラーメンを販売したものの、中々上手くいかなかったという。
「ラーメンは食べたいと思ったタイミングで食べる傾向が強いです。通販だと食べたいと思ってから届くまで時間がかかりますし、送料も1食2,000円前後かかってしまいます。食べたい時に買いに行き、送料もかからない自販機と相性が良いと思ったんです」
かくして、24時間365日利用できる冷凍ラーメン自販機が爆誕。
また、「ヌードルツアーズ」はラーメン店からスープを買い取り、麺は自社で製造する形を取る。
実際に自販機で販売するまでには、時間を要する。
「自宅でお店の味を完全再現することを謳っているので、麺に妥協できません。店で使われている麺をサンプルでいただき、試食を繰り返しながら店主の方に了承いただくまで開発を続けました。了承いただくまで半年かかったこともあります」
ラーメン店の客層は男性が多い傾向にあるが、「ヌードルツアーズ」の利用者には、新たな傾向も見受けられるという。
「地方では、一般的にラーメンを好むとされる30~50代の男性が多いです。一方、都心では、女性やファミリー層の方が多数見受けられます。お子様がいるとカウンター席のみの店には行きにくいです。また、お店で残すことを恐れて行けなかった女性が二郎系のラーメンを気軽に買えるようです。家族でシェアして食べることもできますからね」
「当初は首都圏に設置することが多かったですが、最近はラーメン店が少ない地方に置くことも増えています。コロナ禍の『店がやっていないから買う』というニーズから、『地方でも家の近くで有名店のラーメンを食べたい』というニーズに変わっています」
5月時点で「ヌードルツアーズ」は全国に約216台設置。
これからまだまだその数は増えそうだ。
以上、Sirabeeからお届けしました。
編集者:いまトピ編集部