2024/6/10 13:30

救急車「軽症ですね。7700円になります」6月1日から

救急車

2024年6月1日から、三重県松阪市内の3つの病院で、救急車を要請する際の制度が変わりました。

これらの病院では、救急車で運ばれても、入院を必要としない軽症患者に対して、7700円を徴収。
徴収されるのは、病院の紹介状がなく受診する場合の『選定療養費』に該当します。
ただし、学校で起きた熱中症や交通事故に関しては、徴収されないそうです。

松坂市はウェブサイトを通じて、その理由を以下のように説明。

『松阪地区広域消防組合の救急出動件数は令和5年には過去最高の16,180件となり、救急体制、救急医療はひっ迫している状況です。このような状態が続くと、「助かるはずの命が助からない」事態が発生することが考えられます。

まずはかかりつけ医、地域の医院・診療所等を受診し、医療機関の機能・役割に応じた適切な受診が実現するよう、救急医療体制のあり方を検討しました。』

同市では令和5年に入り、救急車の出動が1万6千件を超える、過去最高値を記録。
本当に救急医療が必要な重症患者のために、救急車を出動させないと「助かる命が助けられない」現状があります。

中には、「ハチが家の中に入って来たから助けてほしい」や「エアコンが故障したから涼しい所へ連れて行ってくれ」など、救急車をむやみやたらな気持ちで、要請してしまう事案も全国で発生しているとのこと。

同市の取り組みについてネット上では賛否両論が巻き起こっています。

【好意的な意見】

・救急車が本当に必要な人のためになるならば、賛成。

・病院に行くタクシー代わりに要請している人もいると聞きます。真に救急医療を必要としている人に行き届いてほしいです。

・大ケガをしていても、意識はあるし近隣住民の迷惑なるかもしれないと、救急車の要請を控えていました。松坂市の制度が全国的に広まれば、重傷者がためらうことなく要請できるきっかけになるのでは。

【批判的な意見】

・重症か軽症なのかを、患者が判断するのは難しい。

・お金さえ払えば、すぐに駆け付けてくれるという誤解が生まれそう。

・命の危険が及んで苦しんでいたとしても、毎日の生活がやっとの貧困層もいます。その人たちが救急車を要請することをためらってしまわないかが、心配です。

・入院が基準ではなくて、救急を要するか否かで徴収の判断するべきでは。入院せずとも、救急隊の応急処置が必要な人もいるでしょう。

私たちにできるのは、自身の命や健康を守ることに他なりません。

もしも救急車を呼ぶか迷った時には、#7119番で『救急安心センター事業』に電話をかけると、医師や看護師が相談に乗ってくれます。

緊急時は慌ててしまい、判断に困ってしまうもの。焦って救急車を直接呼ぶ前に、家族や友人に相談したり『救急安心センター事業』を活用したりするのもいいでしょう。

詳細は、grape [グレイプ]をご覧ください。

救急車を使った軽症患者に? 7700円徴収で、賛否  –  grape [グレイプ]救急車を使った軽症患者に? 7700円徴収で、賛否 – grape [グレイプ]

編集者:いまトピ編集部