トヨタ、日本脱出か
トヨタ自動車の豊田章男会長は18日、報道陣を前にこのように語った。
「(自動車業界が)日本から出ていけば、大変になる。ただ、今の日本はがんばろうという気になれない」
「“ジャパンラブ”の私が日本脱出を考えているのは本当に危ない」
「日本のサイレントマジョリティーは、自動車産業が世界で競争していることに、ものすごく感謝していると思う」
これを受け、トヨタが本社をはじめとする主要拠点を日本から海外へ移転させることを検討しているのではないかと注目されている。
自動車評論家の国沢光宏氏はいう。
「自動車の製造過程において無数にあるチェック項目のうち、不適切な点が発覚したのは6項目のみで、これは不正というよりは『ミス』というのが正確な表現でしょう。それを国交省が『不正』だとして騒いでメディアの報道に火をつけて、ことさらに事を大きくしました」
「豊田会長は不正発覚後の会見で、国の認証制度について時代に合わない基準や不明確なルールが多く現場に負担がかかっているとして、制度改善の必要性を主張するなど、国交省に逆らうとも受け取れる発言をしたことも影響してか、国交省はトヨタに対して厳しい姿勢をみせています」
「豊田会長は非常に日本のことが好きな経営者として知られており、日本を支える自動車産業と国は一緒になって日本を盛り上げていくべきという考えを持っていますが、豊田会長の目には国交省は業界を取り締まることばかりに注力していると映っている」
「国交省は米国の自動車メーカーに対して噛みつくことはなく、日本のメーカーばかりに厳しい」
「現時点でトヨタが本社を海外に移転させることを真剣に検討しているということはないでしょうが、“このままだと本気で検討しちゃいますよ”ということを言いたかったのでしょう」
もし仮に自動車産業がこぞって海外に移転すれば…
「日本経済が大きく傾くことになります」
以上、Business Journalからお届けしました。
編集者:いまトピ編集部