2024/8/19 12:58

実は「イオンより利益率が高い」西友とオーケー、「毎日安売り」なのになぜ…

びっくり

「毎日安売り」の「EDLP(エブリデー・ロープライス)」を掲げるスーパーマーケットの「オーケー」と「西友」。

格安スーパーでありながらも、同業他社と比較して高い利益率を誇っているのをご存知だろうか。

なぜ安売りでも高い水準の利益を確保できているのか。

「西友」はコンビニエンスストア「ファミリーマート」や日用品・雑貨店「無印良品」を生んだことでも知られ(現在は他社運営)、全国の店舗数は約250店舗日用品から食品まで幅広いラインナップを取りそろえるPB(プライベートブランド)「みなさまのお墨付き」に代表される低価格がウリ。

「オーケー」は業界に先駆けてIT化を推進、01年には特売チラシを廃止するなど、業界の常識にとらわれない取り組みも実行してきた。

大手小売チェーン関係者は語る。

「両者に共通している点は店内・自社調理の惣菜類への注力です」

「オーケーは322円の『ロースカツ重』、西友は低価格ながら高いクオリティのパン類が人気ですが、総菜類はスーパーの集客を左右する大きな要素の一つ」

「一方、違いという面では、オーケーはとにかく安くナショナルブランドの商品を仕入れて大量に陳列するのに対し、西友は自社PBを前面に押し出している印象。特にオーケーは夕方頃になるとガラ空きの陳列棚も目立つが、大量に仕入れてしっかり売り切るということを徹底している」

流通ジャーナリストの西川立一氏は語る。

「「大々的な特売やセールを必要としないEDLPのため、売り場のレイアウトを頻繁に変える必要はなく、特売やセール期に多くの人員を投入することもなく、人員や集客数も平準化できることが店舗の運用コストの低減につながっています」

「両者に共通しているのが、早い時期から自動発注や自動棚割といったシステム化・自動化に積極的に取り組んでいる点です。こうした業務効率向上は在庫回転率の上昇、利益率の上昇につながります」

西友特有の強みは「ウォルマートからノウハウを吸収したマルチジョブ」、オーケー特有の強みは「「圧倒的なバイイングパワーとメーカーとのパイプを使って、ナショナルブランドの商品を非常に低い価格で大量に仕入れている点」が挙げられるという。

ちなみに西友とオーケーは大手スーパーの代表格であるイオンのGMS事業を大きく凌駕している。

その差はどこからくるのだろうか。

「イオンもPBの『トップバリュ』などを通じて低価格化を意識していますが、同時に高付加価値の商品の扱いにも注力しています。一方、特にオーケーはとにかく低価格路線を徹底する戦略であり、こうした違いが差を生んでいるのかもしれません」(西川氏)

徹底的な企業努力に裏打ちされた利益率。
他社は追いつくことができるのだろうか。

以上、Business Journalからお届けしました。

西友とオーケー、なぜ毎日・安売りでも高利益率?特売が不要、人員を平準化 | ビジネスジャーナル西友とオーケー、なぜ毎日・安売りでも高利益率?特売が不要、人員を平準化 | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部