2024/10/19 15:29
缶詰のみかんに「薄皮」がないのは「アレに漬けている」から
Amazon「缶詰のみかん」はきれいに「薄皮」が剥かれているが、どのような方法で剥かれているかご存知だろうか。
Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女700名を対象に実施した調査では、全体で21.3%の人が「みかんの缶詰は製造工程でどのように薄皮を剥いているか知っている」と回答した。
実はみかんの缶詰の製造理論を世界で初めて確立したのは日本。
みかんの薄皮は酸とアルカリの2つの作用によってキレイに剥かれている。0.5%に薄めた塩酸と0.3%に薄めた水酸化ナトリウム溶液にそれぞれ漬けたあと、水洗し水にさらすことで薄皮はキレイになくなる。
処理に用いる溶剤には食品衛生法で食品添加物に指定されている純度の高いものを使用し、水洗によって製品には全く移行、残存しないので安心して食べられる。
日本缶詰びん詰レトルト食品協会によると、世界で初めてこの製造方法によってみかんの缶詰を作ったのは日本で、スペイン、中国など世界のみかん缶詰生産国でも日本の製造方式を利用しているという。
日本で初めてみかんの缶詰が作られた明治10年頃は、外皮がついた状態でシロップに漬けられたものだった。
その後、何十年もの歳月をかけて試行錯誤を繰り返し、昭和初期に四ツ菱食品㈱が酸とアルカリを併用してみかんの内皮をキレイに剥くことに成功したのだ。
いままで気にすることなく食べていた人がほとんどであろうみかんの缶詰。
次に食べる機会があれば、その歴史に思いを馳せつつ、かわいらしい粒感を愛でてみてはいかがだろうか。
以上、Sirabeeからお届けしました。
編集者:いまトピ編集部