セブン、想像を超えてきた
コンビニエンスストアチェーン「セブン-イレブン」のある店舗が、今月25日の夜にクリスマスケーキの在庫処分のため、“ある方法”で販売していたことが話題を呼んでいる。
「レジの人にジャンケンで買ったら半額にします」
コンビニの店舗では例年、25日の夜になると在庫処分のために売れ残ったクリスマスケーキが値引きされて売られる光景が定番となっているが、当該店舗では上記のような貼り紙を掲示して販売。
ちなみに貼り紙には「※ここだけの話、レジの人はグーしか出しません」とシャレの利いた一文が添えられている。
コンビニの店舗といえば、本部の厳しい管理・指導の下で運営されているというイメージが強いが…このようなユニークな取り組みを行うことは許されているのか。
元ローソン・バイヤーで消費経済アナリストの渡辺広明氏は語る。
「今回の件についていえば、店舗は独自の判断による施策とはいえ事前に本部に『このようなことをやりますよ』と伝えている可能性は考えられ、その前提でお話をしますと、一般的にコンビニ本部はこうしたFC店舗の動きをよくは思わないかもしれません」
「同一チェーン内で同一の商品について『A店では500円で売っているけど、B店では1000円で売っている』といったかたちで店舗間でバラバラの価格設定が生じると、チェーン全体でみると利益が損なわれる恐れがあるのと、他のFCオーナーの理解を得られない場合も多いためです」
「原則としては商品の価格決定権は店舗にあり、店舗が自由に設定できるものではありますが、それがチェーン全体の理念や方針に合ったものなのか、他の店舗やチェーン全体の利益を損ねてしまうリスクはないのか、という点が重要になってきます」
では、FC店舗が売上アップなどのために独自の判断でさまざまな施策を打つというケースは多いものなのか。
「多くはないでしょう。理由の一つとしては、店舗はルーティン業務としてやらなければならないことをこなすだけで精一杯なので、それ以外のことにまで取り組む余裕はあまりないためです」
「建前上はコンビニ本部とFC店舗は対等な関係となっているものの、やはり立場的にはコンビニ本部のほうが強いため、FC店舗が何か独自の取り組みしようとする場合は本部にお伺いをたてるという方向になりがちで、そうした面倒なことをしてまで独自の施策を行おうと考えるFC店舗は少ないでしょう」
とはいえ、「ほぼ半額決定」でケーキが買えるとあって、お客には喜ばれているに違いない。
以上、その他詳細はBusiness Journalをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部