ラーメン「1杯940円は日高屋の倍」→天下一品、「高価格で大量閉店」説も「お昼過ぎには…」
元祖「こってり系ラーメン」で知られるラーメンチェーン「天下一品」。
独特かつ濃厚なこってりスープが多くの根強いファンを獲得しているが、一部では閉店ラッシュと表現されるほど店舗の閉店が相次いでいると報じられている。
ネット上でも
「もうレベル上の店になってしまった」
「高くなった」
「もう無理」
といった声があがっている。
天下一品グループはBusiness Journalの取材に対し「店舗の増減についてのお問合せにはお答えを控えさせていただいております」としている。
直近の実際の増減は不明だが、たとえば「こってりラーメン(麺大盛り・スープ増量)」と「大盛りライス」のセットで1500円するため高価格だと消費者から認識され、客が利用に二の足を踏むようになっているのではないかという見方も出ている。
ことの発端は昨年6月、新宿歌舞伎町店など東京都内の6店舗が一斉に閉店し、一部で話題を呼んだ。
これが閉店ラッシュとしてニュースにも取り上げられていたが、2023年6月の222店舗から今月時点では212店舗と10店舗減ってはいるものの、約1年半でこの減少幅というのは通常といえる範囲だろう。
では、店舗閉鎖と関連付けて注目されている価格についてはどうか。
現在看板メニューの「こってり(並)」は940円(店舗によって異なる)となっている。
競合する中華料理チェーンをみてみると、「熱烈中華食堂 日高屋」の「中華そば」は420円、「餃子の王将」の「餃子の王将ラーメン」は748円、「幸楽苑」の「中華そば」は490円となっており、それらと比較すると「天下一品」のラーメンは高いといえる。
現在、天下一品でラーメンの「こってり(並)」に「ライス(並)」(190円)をつけると1130円と1000円を超えるが、そのクオリティと価格を勘案すると、どう評価できるのか。
飲食プロデューサーで東京未来倶楽部(株)代表の江間正和氏は語る。
「味というのは各個人の嗜好に左右され、好きか嫌いかという判断になりますが、天下一品の個性あるスープはまさにオリジナル性が高く、これが好きで利用するお客さんは多いでしょう」
「940円という価格は安いとはいえませんが、このようにオリジナル性が高いと、昨今のラーメン店の価格を考えると決して高いともいえなくなります。私が訪問した新宿西口店の周辺にはラーメン店が他にも多くあり、それらと比較しても高くも安くもない価格です」
「今や消費者のなかで『ラーメンは1000円以下』という概念は薄れつつあります。ライスやサイドメニューとセットになった定食もランチで1000円の壁を超えているお店は増えていますから、決して高いとはいえないでしょう」
「比較として、日高屋の『中華そば』(420円)も食べてみました。価格としては天下一品の半分以下です。最近のカップラーメンはちょっと凝ったものなら300円前後になるので、外食で420円でラーメンが食べられるというのは素晴らしいことだと思います」
「では、日高屋に軍配が上がり、天下一品が負けかといえばそうではなく、『それぞれ』だと思います」
「お客さんは味と価格のバランスから判断して自分が気に入ったお店に行くので、お店としてはどのポジションで存在できるのか、必要とされるのか、に尽きると思います。増加するインバウンド対応もあるなかで、飲食店はさまざまな要素や環境を考慮しながら戦略的に価格を決めていくでしょう」
以上、その他詳細はBusiness Journalをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部