【商標権】任天堂「スーパーマリオ」 vs マリオさんのスーパー「スーパーマリオ」
Amazon「最強の法務部門」を持つといわれる任天堂。
その任天堂が、「スーパーマリオ」の商標権をめぐる争いで敗訴したというニュースが流れている。
きっかけは、コスタリカの食料品店「スーパーマリオ」が、が任天堂との争いに勝利したとSNS上に投稿したことにはじまる。
ただ、真相をたどっていくと、同社が「敗訴した」というわけではないようだ。
任天堂はBusiness Journalの取材に対し以下のように説明している。
「コスタリカの商標に関する事案は、訴訟ではなく行政の手続きの話であるため、法廷で判決が下りたものではありません。コスタリカ当局は食料品店において、対象のマークが当社商標と共存できると判断したということになります」
各種報道によれば、コスタリカにあるホセ・マリオ・アルファロ・ゴンザレスさんが経営する食料品店「スーパーマリオ」が、同国で登録している「スーパーマリオ」という商標権を更新しようとしたところ、任天堂の米国法人が異議を申し立て。
コスタリカの当局はこの異議申し立てを退けたことで、食料品店は商標権を更新するに至ったという。
つまり今回、任天堂が敗訴したと報じられているわけだが、実際には訴訟で争ったという事実や敗訴したという事実はなく、コスタリカの当局が食品スーパーの商標登録の更新を認めたという話なのだ。
ただ、なぜ任天堂は海外の小さな食料品店の商標登録に目を光らせ、対応に乗り出すほど過敏な反応を示しているのだろうか。
ゲーム会社関係者は語る。
「正確な理由は分かりませんが、この食料品店はスーパーマリオの画像を宣伝活動の一環と受け取られる行為に利用していたということであり、一小売店が店舗内や営業エリアだけでやっている分には問題にはならないでしょうが、今の時代はSNSでそうした行為が広まると追随する動きが一気に広がる可能性もあるため、任天堂としては将来的に自社IPのブランド価値棄損につながる懸念があるとして毅然とした態度を示したのかもしれません」
「企業なり組織がスーパーマリオのキャラクターを広告や商品・サービスなどで使用すると、任天堂がその使用を許可していると見なされるため、不適切な使い方をされると任天堂としては有形無形の損失を被る懸念があるため、今回のような対応は極めて当然といえるでしょう」
以上、その他詳細はBusiness Journalをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部