マック「また値上げ」でも「客は離れない」→「モスやバーキンと値段変わらない」のになぜ

ハンバーガーチェーン「マクドナルド」が再び値上げする。
過去3年で6度目となる今回の値上げでは、全メニューのうち4割が10~30円ほど引き上げられる。
・「ハンバーガー」170円→190円
・「チーズバーガー」200円→220円
・「チキンマックナゲット 5ピース」260円→290円
・「マックフライポテト S」190円→200円(税込み/店舗によって異なる)
度重なる値上がりによってメニュー全体の価格が、割高な価格で品質にこだわりが強い「モスバーガー」や「バーガーキング」と同じ水準になりつつある。
SNS上では
<バーガーキング行こうよ高いように見えるけどクーポン使えば大差ない>
<マック行くならモスバーガー行こう もう値段変わらないし>
<(マクドナルドとモスバーガーは)同じ値段帯なのにクオリティ違うよ>
といった声があがっている。
外食チェーン関係者は語る。
「マクドナルドはコーヒー類や炭酸飲料のSサイズを120円で買うことができ、『ハンバーガー』『チーズバーガー』、そして『マックチキン』『エグチ』などの『ちょいマック』シリーズは低価格といえます」
「逆にいえば、それ以外の商品はモスバーガーなどの競合チェーンと比べて価格的な優位性というのは、実はあまりないともいえます」
「味もマス受けを狙った無難なものが多いので、価格と味のトータルでみると、品質にこだわったモスバーガーや量が多くて個性的なバーガーが食べられるバーガーキングなどの他チェーンのほうが魅力的となってくるかもしれません」
「店舗内がマクドナルドほどの“激混み”にはなりにくいというのも他チェーンが選ばれる理由になるかもしれません」
「このほか、毎年同じ時期に投入される『グラコロ』『てりたま』『月見バーガー』といった鉄壁の人気を誇る期間限定メニューを持っていることもマクドナルドの強さを支えています」
マクドナルドの一番の強みは圧倒的な店舗の多さと立地だという。
もし近くにモスバーガーがあれば、そちらを選択するという手もあるが、モスバーガーもバーガーキングも“どこにでもある”という状況ではないため、「必然的にマクドナルドが選ばれる」ということになる。
ちなみに今回、マクドナルドは値上げだけではなく、前述のとおり500円セット発売やクーポン配信などの各種取り組みも発表した。
「原材料や人件費、賃料の値上がりなどでベースとなる定価を上げざるを得ないという状況のなかで、単なる値上げのみだと客離れを招くリスクがあり、合わせ技でお得感のあるメニューやクーポンを投入することで、顧客の来店機会を創出し続けていくという戦略でしょう」
「外食業界全体で価格が高くなっているなか、マクドナルドの価格は業界全体からみれば、まだ安いといえる水準なので、今回の値上げで顕著な客数の減少というのは起きにくいのではないでしょうか」
まだまだマクドナルドの強さは継続しそうである。
以上、詳細はBusiness Journalをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部