すき家「混入」対応は「迅速厳格」…飲食店は「100%大丈夫とはいえない」

大手牛丼チェーン「すき家」の店舗で、お客に提供された味噌汁の中にネズミの死骸が混入するという事態が発生。
すき家の広報担当は次のように説明する。
「混入していたことは事実です。 異物については、みそ汁の具材をお椀に入れて複数個準備をする段階において、そのうちの1つのお椀の中に混入していたとみられます。また、従業員が提供前に商品状態の目視確認を怠ったため異物に気付かずに提供が行われました。なお、同様の異物混入の恐れがある商品は、当該お客様以外の方に対しては提供されておりません」
「当該店舗については発生後すぐに一時閉店し、衛生検査の実施と建物のひびなどへの対策を講じるとともに、改めて従業員に対する厳格な教育を行いました。また、発生当日の段階で所管の保健所に相談しました。 発生2日後には、保健所のご担当者様に現地確認をいただいた上で営業を再開しました」
「全国の店舗に対しても、異物混入を未然に防ぐために提供前の商品状態の目視確認、および建物のひびを確認した場合の対策を徹底するよう改めて指示を出しています」
「お客様および関係者の皆様に、ご心配をおかけいたしましたことを改めてお詫び申し上げます。 今後同様の事態が再び発生することのないよう、全国の店舗において管理体制の一層の強化に努めてまいります」
外食チェーン関係者は語る。
「問題発生の直後に閉店し、保健所とも連携して検査と対策を実施し、かつ全国の店舗に対策の徹底を指示したということなので、迅速にやるべきことを的確に実施したといっていいでしょう」
「手外食チェーン各社は過去に異物混入が相次いで起きたことを受けて、現在では独自に厳しい基準を策定し、定期的に清掃業者や害虫駆除業者を入れ、かつ従業員教育も行うなど衛生・安全管理を徹底しています。店舗でアクシデントが起こればすぐに本部や保健所に報告をあげて対応を行うのに加え、積極的に情報を公表するように努めています」
「それでも、店舗内と屋外はお客の出入り口、材料の搬入口、換気口、排水溝などを通じて空間的につながっており、完全に遮断することは不可能です」
「すき家のように約2000店舗も展開していれば、年に数回はアクシデントが生じてしまうというのは、やむを得ない面があります」
「もちろん安さを追及するゆえに衛生・安全を軽視するということは許されませんが、すき家の価値は、できるだけコストを低減して顧客に安く美味しい牛丼を提供するという点にあり、経営努力をするなかでトラブルが生じてしまうということを顧客がどう受け止めるのかという問題でもあるでしょう」
飲食店における異物混入事案は珍しくない。
虫の混入は企業イメージのダウンとなり痛手になることは十分に認識しており、相当な注意を払って対策をしているが、確率的に100%大丈夫とはいえないため、今後もこのようなことは起こり得ると考えられるのが実情だ。
衛生管理や定期的な害虫駆除、外部空間との接触面の最小化(極力隙間をつくらない)、扉の開閉時間の短縮、調理空間までの間に距離を置くなど、可能な限りの対策は必要だが、店舗の造りや広さによっても限界があるといえる。
以上、詳細はBusiness Journalをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部