閉店相次ぐホリエモンのパン屋…「生食パン」650円「乃が美」より高価格

“ホリエモン”こと堀江貴文氏が発案し、現在全国的に店舗数が増加している一方で閉店も相次いでいるベーカリーチェーン「小麦の奴隷」。
同店の商品4つをグルメライターが購入し、実力を確かめてみました。
■【小麦の奴隷】出店拡大も閉店相次ぐベーカリー
実業家の堀江貴文氏。“ホリエモン”の愛称で親しまれる同氏は、高級焼肉店の「WAGYUMAFIA」やラーメン店の「MASHI NO MASHI TOKYO」など、飲食店のプロデュースも積極的に行っていることが知られています。
そんな堀江氏が発案し、現在店舗数を増やしているベーカリーチェーンが「小麦の奴隷」です。株式会社こむぎのが運営する同チェーンは、2020年に堀江氏の発案によって北海道広尾郡大樹町に1号店がオープンしました。
その後、フランチャイズ展開により、店舗数は着実に拡大し、6月30日にニュースリリース配信サービスの「PR TIMES」が公開した記事によれば、124店舗を展開するほどに急成長。
一方で、閉店する店舗も相次ぎ、中にはオープンから2カ月程度で撤退した店舗もみられている状況です。ネット上では「小麦の奴隷 閉店ラッシュ」という検索ワードも浮上しています。
■【小麦の奴隷】『生』食パン、高級食パン「乃が美」より高価格!
「高級食パン」ブームに登場したチェーン店がほとんど消えた現在、「小麦の奴隷」はどうなんだろう? という疑問を持った筆者は、実際に店舗を訪れ、商品を購入してその実力を確かめてみることにしました。
今回は最寄りの店舗を訪れ、以下の4品を購入しました。
・ザックザクカレーパン 330円(税込み/以下同)
・プレミアム奴隷「生」食パン 650円
・ブンブンブン♪ 北海道はちみつバター 200円
・おいしいやつやんバーガー 300円
このうち、「ザックザクカレーパン」は同チェーンのフラッグシップとも言える商品で、日本カレーパン協会が主催する「カレーパングランプリ」で2020年から2023年まで連続で金賞を受賞している逸品。
「プレミアム奴隷『生』食パン」は、生地に練乳やはちみつ、生クリームなどが使われた食パンで、こちらも同チェーンの人気商品のようです。残りの2つは商品を見る中で、名前が面白かったことから興味を惹かれて購入しました。
常日頃、スーパーなどでパンを買っている筆者にしてみると、総菜パンは200円台、食パンは高くても300円台というイメージが強いため、少しお高めのように感じてしまった部分があります。
特に「プレミアム奴隷『生』食パン」は、冒頭で触れた高級食パンチェーンの代表格である「乃が美」の「創業乃が美」の1斤の価格が550円から600円であることを考えると、かなり強気な価格設定のように感じました。
それでは、これら4品を、味、食感、コスパの3つの指標についてそれぞれ5点満点で評価し、レビューしていこうと思います。
【小麦の奴隷】「ザックザクカレーパン」(330円)実食
評価
味 ★★★★☆
食感 ★★★★★
コスパ ★★★☆☆
計 ★12
まずはフラッグシップメニューである「ザックザクカレーパン」。パン生地の周りについたクルトンから、見た目にもザクザク感が伝わってきますが、食べると想像以上にクリスピーな食感で期待に応えてくれます。
もちもちのパン生地とクルトンの食感の対比が楽しめるうえ、中のカレーもコクのある丁寧に作られたカレーといった味わいで、満足度の高い1品でした。
強いて言えば、外側のいい意味でジャンクな食感を生かすため、中身ももう少しスパイシーにした方がより合うのではないかと個人的には思いましたが、誰が食べてもおいしいという意味では、この味付けで正解なのかもしれません。
【小麦の奴隷】「プレミアム奴隷「生」食パン」(650円)実食
評価
味 ★★★★☆(トーストした場合は★★★★★)
食感 ★★★☆☆(トーストした場合は★★★★☆)
コスパ ★★☆☆☆
計 ★9(トーストした場合は★11)
続いては「プレミアム奴隷『生』食パン」。プレミアムと奴隷というなかなか同時に使わない単語の並びが印象に残る商品ですが、購入した店舗のインスタグラムで同商品を紹介する投稿を見たところ、生地に練乳やはちみつ、生クリームが使用されているそうです。
そのまま食べるのがオススメと書いてあったため、まずはそのまま食べてみましたが、フワフワとモチモチの同居したような食感、かつ練乳やはちみつが入っているからなのか、食パンとしてはかなり甘さを感じるリッチな味わいでした。
その後、トーストしたものも試したところ、よりパンの香りや甘みが引き立つのに加え、表面にカリッとした食感が加わることで、個人的にはこちらの方が好み。
特に、バターをつけると塩気でよりパン自体の味わいが引き立つので、筆者としてはこの食べ方を強くオススメします。
【小麦の奴隷】「ブンブンブン♪ 北海道はちみつバター」(200円)実食
評価
味 ★★★★☆
食感 ★★★☆☆
コスパ ★★★★☆
計 ★11
3番手は「ブンブンブン♪ 北海道はちみつバター」。切れ目の入った楕円形のパンの中に、はちみつバターが入った商品です。
しっとりとした生地のパンと、はちみつバターが好相性で、鉄板ともいえるおいしさ。甘い味付けのパンが好みの人なら間違いなくハマる味わいです。
表面にまぶされた砂糖をサクサクの食感で悪くないのですが、はちみつバターの滑らかな感じを邪魔するような気がして、個人的にはなくてもいいのかなと思いました。
とはいえ、今回購入した中ではもっとも安価ながらも、しっかりとおいしく、コスパはかなりいいといえるでしょう。
【小麦の奴隷】「おいしいやつやんバーガー」(300円)実食
評価
味 ★★★★☆
食感 ★★★☆☆
コスパ ★★☆☆☆
計 ★9
最後は「おいしいやつやんバーガー」。上面にチーズがまぶされ、ゴマが練り込まれたパンの中に、柚子胡椒とマヨネーズと思われるソースがついたつくねが入っているバーガーです。
完全に名前が面白くて購入した形でしたが、和風の材料を使っているのにも関わらず、柚子胡椒のソースやパンの表面のチーズなどの組み合わせの妙なのか、ちょっとエキゾチックな味わいになっており個人的には好み。
ただ、筆者のような大食いにしてみると、価格の割にはちょっと小さいかな……というのが正直なところで、ちょっとコスパは悪く感じてしまいました。こういうおしゃれなパン屋さんに来る人的にはちょうどいい量なのかもしれませんが……。
【小麦の奴隷】インパクト大の「カレーパン」はハマる味わい
ちょっと値段がお高めながらも、オリジナリティのある味わいでしっかりとおいしかった「小麦の奴隷」の4品。
特に、目玉商品である「ザックザクカレーパン」は見た目も味もインパクトが強く、ハマる味わいで、今後もリピートする気マンマンです。
同チェーンのFC公式サイトによれば、目標は全国1万店舗とのこと。ぜひ、その味を気軽に楽しめるよう、これからも店舗の数を増やしてもらいたいので、今後も食べて応援していこうと思います!
スーパーマーケットファンが伝えています。
編集者:いまトピ編集部