2025/9/1 13:46

家電量販店「ノルマなし」「頑張らない」「1に従業員」なのに「黒字継続」

びっくり

全国に「ケーズデンキ」を550店舗超展開する大手家電量販店で、年間売上高は7380億円、営業利益は218億円(ともに2025年3月期)に上るケーズホールディングス(HD)。

同社は経営方針として「がんばらない経営」を掲げて、従業員にノルマを課さないというユニークな経営スタイルをとっている。

それでも2011年3月期まで64期連続で増収、現在も年間売上高7000億円超と黒字を維持するなど業績は好調だ。

そこで、ビジネスジャーナルがケーズHD社長の吉原祐二氏にインタビュー取材した。

「当社の経営方針は『がんばらない経営』です。これは、現名誉会長である加藤修一が小学生時代のマラソン大会で途中トップに立ちながらもゴール前で抜かれ万年3位だった体験から、途中で無理をしてもトップを取れないことを悟りました。それを経営哲学に換言し、『がんばらない経営』という経営方針を作りました」

「経営は終わりのない駅伝競争であるから、ある時だけ無理をしても意味がない。やるべきことはちゃんとやる、しかし、できもしないことをやろうとしないということです」

「この経営方針が具体的にどのように店舗運営に反映されているかというと、従業員にノルマを課していないということです」

「『どんどん自由にやってください。頑張らなくていいんです』とのびのび働ける環境を作れば、成績も上がり、そのことに喜びを感じ、さらに成績を上げるために商品の勉強をするようにもなります」

「無理して大きな目標を立てないことも大切です。大きな目標を立てると、上司が部下を追い込んだり、お客様に必要のない商品まで無理に売りつけたりといった行動に出る恐れがあります。ややもすれば、お客様をだますようなことをして売り上げを伸ばそうとするかもしれません」

同社は大切にすることの優先順位として、あえて従業員を第一に据えている。

「当社はあえて、順番をつけるのであれば『1、従業員 2、お取引先 3、お客様 4、株主 』の順に大切にしようと考えています。これは決してお客様を軽んじているわけではありません。お客様を大切にするには、まず会社が従業員を大切にしなければ、そのことは実現しません」

大手小売りチェーン関係者はいう。

「一般的に小売や飲食のチェーンでは現場にノルマを課して、それを上回れば高い報酬を払うというかたちで従業員のモチベーションを引き出すというのが一般的なので、ケーズHDの手法は珍しいといえます」

「企業としては一定レベルの売上と利益を継続的にあげることさえできれば、その方法に正解はないわけなので、従業員は『頑張らなくてよい』といわれながらも自発的に取り組むことで会社的に黒字を維持しているとすれば、一つの成功モデルとして参考になるのでしょう」

以上、詳細はビジネスジャーナルをご覧ください。

ケーズデンキ、「ノルマなし」「頑張らない経営」でも売上7千億円&黒字継続の秘密 | ビジネスジャーナルケーズデンキ、「ノルマなし」「頑張らない経営」でも売上7千億円&黒字継続の秘密 | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部