マッチングアプリ、これにて終了か

ものまね芸人・こいでまほがリアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 婚活ダイアリー』。
残すマッチングは1名のみ。この彼でマッチングアプリは辞める。完全に卒業。そんなラストアプ活は、ひと回りほどの年下。そして、私を全方向で肯定してくれて…。
sirabeeより紹介します。
この彼を最後にマッチングアプリは一旦全て消す。勝手に決めてるけど、これから来る彼はそんなことなんてもちろん知らない。年齢はひと回りほどの年下。プロフィール写真は遠く離れていて顔がいまいちよくわからない。しかもまたZ世代特有の米津玄師風の前髪。
それでも会ってくれるのだからありがたい。勝手に期待しワクワクして楽しみにしていました。待ち合わせは代々木のオシャレなレストラン。挨拶をしてからお互いたどたどしかったものの、気づけば話は盛り上がっていました。
「まほさんのプロフィール…最初見たときこの人やべーって思って」という彼。やばい? 私のプロフィール文はシンプルで前向きな印象をもたらす素晴らしい出来だと思っていたけど…。理由を聞いてみると「これですよ、このスケジュール」と彼が見せてきたのは、アプリの項目にある“空き日時”でした。
「水曜日の夜と木曜日の日中以外、全部◯って、何してる人? どういうスケジュールって思って」と彼。え、これってやばいの? だって私の休みは不定期だし、レギュラー以外は自由行動だもの。ただ確かになんでこんなに暇なの? って思うよなぁと彼のイジり方や言い方も上手で笑えてきました。
すると「でも、僕わかったんですよね、まほさんのこと知ってて」。きた、2連続の顔バレ。こういうの続くんだよなぁと思っていると「まほさんの泉ピン子のモノマネが僕の人生で2位の大好きなモノマネです!!」と熱く笑顔で言いました。
1位は誰? と聞くとどうやらキンタロー。さんとのことで、2位がすごく光栄でした。彼の話す内容や口調は全く嫌な気持ちになることがなく、むしろ友達みたいにずっと笑って会話ができました。
ただ米津玄師風前髪で、ほぼどんな目をしているか確認できないし、雰囲気はいかにも若者感があってこちらがやっぱり年上すぎるのは気になるところなので「めちゃくちゃ私年上だけど大丈夫なの?」と聞いてみました。
「別に…写真でめっちゃいいって思ったので」…この彼、全方向で私を褒めてくれる。
また彼から言われたことで、マッチングアプリに対して「怖い」という人がたくさんいるのも理解できました。「友達とこのアプリ見てて、あ、この人お前のタイプっぽくない? ってまほさんの写真見せ合ってたんですよ」。
友達とアプリを見てる…。確かにその行為は私もやったことがある。冷静に考えると、マッチングアプリって全国の人に顔を曝け出して好き勝手言われている。仕方ない部分もあり、私は抵抗を感じないですが、やっぱりマッチングアプリは長くダラダラやるものではないということが身に染みてきました。
彼は29歳。結婚願望はあるのか尋ねてみると、わりと早めにしたいとのこと。話を聞いていくと、もうご両親は他界しているということでした。その若さでとても苦労しているし自立しているんだなと尊敬と幸せを祈るような眼差しで彼を見ました。確かに、しっかりしていて大人びた話し方をする。でも、少しダークさもあって危うい雰囲気もある。きっとこの彼は私より精神性が高い気がする。
「じゃあ、結婚したら新婚さんいらっしゃいに一緒に出てくれる?」。私は謎にぶっ込んでいました。もう最後だから。どうとでもなれと、楽しんだもん勝ちだと思っていたのかもしれません。「え…やだ…」と即答する彼。「え、いいじゃーん」と続ける私に「いや、みんながテレビに出たいわけじゃない…」と答えますが、そのまた返しがいい感じ。
「それにまほさん」と切り出した彼は、「テレビ出たい! ってのってくる人好きじゃないでしょ? 絶対。そういうタイプ好きじゃないはずなのになんで出たいんですか?」…この彼、私のことなんか理解してくれてる?
最終回を飾る彼、私の全てのマッチングアプリの総合みたい。しかも、話が合う。このまま3時間、4時間と会話し、もう0時になり終電がなくなるので締めに入ろうとすると「カラオケ行きませんか?」と彼が言い出しました。
いつもの私なら「カラオケなんて密室で絶対アレじゃん」「カジュアルという名の…カラダ目的じゃん」と判断していたのですが、この彼からはそういうものを感じない。私は「いいよ。でも少しだけね、もう遅いから」と行くことにしました。カラオケは大盛り上がり、なにもしてこないけど帰らせてもらえない? 彼の心のスキマを受け止めきれない?! 続く!
編集者:いまトピ編集部