リットルを「ℓ」と書くのはNG…「ずっと使ってた」「いつからダメに」話題騒然

学校の授業では学習するものの、社会に出てからは全く使用しない単位の代表格。
それが「デシリットル」。
しかし現在、デシリットル、およびリットルに驚きの変化が生じ、話題になっているのをご存知だろうか。
「リットルに「ℓ」を印字(※手書きではない)する学生がまだいるので,小中高のどこかでℓを駆除できていない可能性がある.「ℓは使わない」はもうしばらく言い続けなければならない」
そうポストしたのは北里大学教授・野島高彦氏。
リットルの表記と言えば「エルの筆記体=ℓ」と認識していたのではないだろうか。
Xユーザーからは
「知らなかった…」
「私もずっと使ってた」
「今の子供たちって、筆記体のエル使わないの?」
「これ、いつから駄目になったんだろう」
と驚きの声が続出。
小学生の子供がいる編集部員に算数の教科書を確認させてもらったところ、確かにリットルはL、デシリットルはdL、ミリリットルはmLと表記されている。
そこで今回は、リットルの表記が変更となった経緯をめぐり、文部科学省に詳しい話を聞いてみることに。
文部科学省教科書課の担当者によると、現在の小学校教育で使用されているリットルの表記は、正確に言うと「ローマン体のL」であると分かった。しかも書体も決まっていたのだ。
リットルの表記が変わり、既に17年も経過していることが判明。
なお、変更の経緯については「国際単位系に統一するため」とのことで、文科省としても「なぜ筆記体のエルを使用しているんだろう…」と、以前から疑問に感じていたのかもしれない。
デシリットル(dL)やミリリットル(mL)の表記を見て、「なぜリットルだけ大文字なのか?」と疑問に持つ方もいるだろう。
リットルを大文字にしている理由は単純明快。小文字の「l」は、数字の「1」と混同しやすいため。
計量標準総合センターによると、「体積の単位リットルにはlとLの2つの記号が併用されています。これは、小文字のlと数字の1との混同を避けるためで、大文字のLは第16回CGPM (1979)で暫定的に導入されました」とのこと。
リットルを筆記体で表記する件については、「(国際単位系では)単位は直立体で書く規則になっていますので、斜体(イタリック体)の ℓ (筆記体のエル)は正しくありません。(中略)直立体の ℓ (筆記体のエル)は間違いとは言えませんが、他の単位で筆記体を使用しないこととの統一性を考えると適切ではありません」と、説明。
「いい国(1192年)つくろう」のフレーズで覚えた鎌倉幕府の成立も、現在の学校教育では1185年と教えているように、研究が進めば従来の教育内容も変わる。
遥か昔に小学校を卒業した我々も、現代の基準に常識をチューンナップしていきたい。
以上、Sirabeeからお届けしました。
編集者:いまトピ編集部
