配達員の悲惨すぎる現状・・・1時間に30件配達、アルゴリズムで評価され契約解除「キツすぎるだろ」「賃金も安い」「そんな過酷だったとは」

「Amazon.co.jp(アマゾン)」の荷物を個人事業主が配達する仕組み「Amazon Flex(アマゾン・フレックス)」。アマゾンジャパンと業務委託契約を結ぶ20代の男性ドライバーが労働組合「Amazon Flex ユニオン」(総合サポートユニオン内)を結成し、1月16日、アマゾンに団体交渉を申し入れた。男性は同日の会見で「1時間に20個以上の荷物を配送しないといけないオファーが多い」「休憩を取る時間がなく、トイレを我慢したり、信号待ちの間におにぎりを食べて食事を済ますこともある」などと過酷な労働実態を告白。配達用車両の購入費や燃料費、各種保険料などはドライバーの自己負担となっているという。また、配達する荷物量や報酬、ドライバーに対する評価はアマゾンによるアルゴリズムで決められる。アマゾンはアマゾン・フレックスの配達員募集にあたり「働く日時を自由に選び、自分のペースで報酬を得る」とアピールしているが、その労働環境は厳しいようだ。
東北地方で働く男性によれば、報酬は1時間あたり約1600円であり、経費を差し引くと手取り収入は多くはない。また、報酬や荷物量、ドライバーへの評価がアルゴリズムによって決められ、評価が低いとアプリのアカウントが停止され事実上の解雇となってしまうという。こうした実情を踏まえ、男性は以下の点などを要求してアマゾンに団体交渉を申し入れている。
ドライバーの評価やアカウント停止を行うのは配送センターのアルゴリズムだが、その仕組みが開示されていないため、評価方法を知らないままに業務に従事するという不透明な状況に置かれている。しかも「配達を完了したにもかかわらず、アルリズムで未配と取り扱われていた例もあった」(青木氏)。アルゴリズムの正確性も問われている。
ガソリン価格の高騰もドライバーを追い詰めている。ガソリン代はドライバーの自己負担なので、所有車の減価償却費とともに報酬から差し引くと、報酬が労働の負荷の重さに見合っているとはいえない。とくに配送センターの少ない地域では、おのずと移動距離が長くなり、それだけガソリン代の負担も増えてしまう。
こうした問題の解決に向けて、Amazon Flex ユニオンはアマゾンジャパンに対して前述した事項を求め団体交渉を申し入れている。
以上、ビジネスジャーナルから紹介しました。
編集者:いまトピ編集部