引っ越し前に「〇〇を掃除していない」と「弁償の可能性」…戸惑う人続出「どこまですればいいか分からん」「大掃除並みに綺麗にしなきゃいけないの?」
3月は引っ越しシーズン。
荷造り、電気ガスの使用停止・開始手続き、役所での住所変更…と、引っ越し前にやる事は山積みだ。
ところで、賃貸のアパートやマンションを退去する際、どこまで掃除すればいいのだろうか。
「管理会社の心象が良くなるから、引越し前の掃除は隅々までやったほうがいい」
そんな事を聞いたことがある人もいるかも知れない。
だが、昨年知人から「退去前の掃除って、管理会社はあんまり重視してないらしいよ」と耳にしたのだ。
たしかに、ホコリや汚れ一つない状態にしたからといって、退去に伴う諸費用が安くなったことはない。
果たして何が正解なのか…。
ネット上でも、
「引っ越しの掃除ってどこまですりゃええんか分からん…」
「普通に考えて引っ越して来た時と同じは無理だよな」
「大掃除並みに綺麗にしなきゃいかん感じ?」
「どこまでやったらいいか分からんくてエンドレスになってる」
と、多くの人が気になっている模様。
そこで退去前の掃除に関して、不動産業界で30年働く會田雄一さんに話を聞いた。
まずは、気になっていた「部屋の隅々まで掃除したら、管理会社の心象が良くなる説」について。
「管理会社も、入居者の入れ替えは多々あり慣れていますので、心象が良くなることはありません。もちろん、費用面での優遇もないです。通常使用による汚れであれば、費用加算もされません」と會田さん。
長年掃除を怠っているなど極端な例を除けば、「入居する前の状態にしなければ…」と思い詰める必要はないということだ。
管理会社によって「通常使用による汚れ」の基準は多少異なる部分はあるが、退去前の掃除で気を付けるべき点は?
「カビ全般、特に窓ガラスなどの結露によるカビは、弁償の対象になりやすいです。きちんと水滴を拭けば、カビが発生しないからです。通常生活での清掃の怠慢と見られる可能性があります」
カビの度合いによっては、敷金で賄えず、追加で支払うリスクもあるということ。
部屋の窓ガラスや浴室、洗面所などは重点的に掃除したほうが良さそうだ。
また、壁に開いた穴の他、室内で喫煙して壁紙に汚れが染み付いていると、クロス交換費用を全額負担するケースもあるそうなので、注意してほしい。
また、「ベランダも含め、残置物を残さないようにしましょう。特に、物干ざおは忘れがちなので注意してください」との事なので、管理会社の立ち会い前に、物を置き忘れていないか最終確認しよう。
引っ越しの際には抜け漏れがないようにチェックをして欲しい。
以上、Sirabeeからお届けしました。
編集者:いまトピ編集部