2024/3/9 14:36

Googleスマホ「Pixel」の出荷台数が急激に伸びていた…「iPhoneより3割も安くて〇〇」だから納得

pixelAmazon

2023年10~12月のGoogle(グーグル)のスマートフォン「Pixel」の出荷台数が、前年同期比527%の91万台と急激に伸びている。

「iPhone大国」と呼ばれる日本で首位を独走するiPhoneは、最近では高額化が話題に。
そのiPhoneから10年遅れて2018年に日本に上陸したのがPixel。
発売直後から爆発的に普及したiPhoneとは対照的に存在感は薄く、国内シェア1桁台が続いていた。

しかし、そのPixelがじわじわとシェアを伸ばし始めているのはなぜなのか。

「カメラ性能の良さや編集機能の優秀さ、Google アシスタントを使った音声認識とネット検索の連動といったソフトウェア企業ゆえの強みが徐々に日本の消費者に認識されるようになり、さらにiPhoneと比べた際の『価格の安さ』にも後押しされ、人気に火が着き始めたという感じ」(大手キャリア関係者)

最新機種で一般ユーザ向けとされるiPhone 15(128GB)とPixel 8(同)を比較してみると、価格はそれぞれ12万4800円、8万9900円となっており、3万4900円もの差がある。

「スペックやカメラ、ディスプレイを比較するのはあまり意味がない。iPhoneが提供する『AirDrop』や『iMessage』など、これがないと友達とのやりとりができず仲間はずれにされるというのではあれば、間違いなくiPhoneを選ぶべき。また、写真をiCloudで管理している人も、もはやアップルから逃げられない。」(ITジャーナリストの石川温氏)

「これまでもハード面であまり大きな差はなかったといっていい。Pixelは、消しゴムマジックや夜景モードなどカメラ周りの機能、音声認識とネット検索の連動の良さ、音声の自動テキスト化や動画を自動翻訳してくれる機能など、グーグルのソフトウェア会社としての強みを発揮したさまざまな便利な機能によって、徐々にファンを増やしてきた。最新機種のPixel 8でも『音声消しゴムマジック』や、画像内の全員の顔がベストになる『ベストテイク』といったユニークな機能が話題になっているが、ハード面の進化が限界に達したスマホ市場において、こうしたソフト面で特徴的な機能を次々展開できる点はPixelの強みとなってくる」(大手キャリア関係者)

気になるのは、iPhoneとシェアが逆転する日はくるのかどうかだ。

「なかなかiPhoneユーザーをPixelに乗り換えさせるのは困難だと思う。あらゆる他のAndroidメーカーのスマホからPixelに乗り換えさせることができれば、iPhoneと互角シェアになるのではないか。ただ、本来グーグルは『いかにiPhoneユーザーをAndroidに乗り換えさせるか』という戦略を立てていく必要があるが、いまはPixelばかりが強すぎて、他のメーカーが少し可哀想な感じがする」(石川氏)

「「iPhone 15とPixel 8の価格差は約1.4倍の開きがあり、3万円以上もPixel 8のほうが安いとうのは消費者にとって大きな魅力であることは確かだ。ただ、現在、日本人のスマホ所有者の約半分がiPhoneを使っているという事実は大きい。一般的なユーザは一度買ったスマホを4~5年ほど使うので『年換算すると数千円』だと考えれば、『今までiPhoneで使っていた機能やアプリを継続して使えるし、操作も慣れてるから』という理由で、買い替え時もiPhoneを選ぼうとなりやすい。」(大手キャリア関係者)

圧倒的1位のiPhone、2位のPixelという図式が固定化されていくのだろうか。

以上、Business Journalからお届けしました。

Pixel、出荷台数527%増の納得の理由…iPhoneより3割安く優秀 | ビジネスジャーナルPixel、出荷台数527%増の納得の理由…iPhoneより3割安く優秀 | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部