2024/3/31 18:47

小林製薬、「紅麹」問題の発表前から「株価が下がって」いた…「それってもしかして」

日経平均Amazon

小林製薬が販売する「紅麹」の成分が含まれた健康食品を摂取し、その後に死亡した人が5人に上るなど(29日午前現在)、同社商品の健康被害が問題となっている。

そして、健康被害と同時に注目されているのが同社の株価の動きだ。

健康被害の公表前から大きく同社株価が下落し始めていることから、内部情報を知り得る立場にいる関係者が含み損リスク回避のために大量に株を売却した可能性が取り沙汰されているのだ。

28日の会見でこの点について質問を受けた小林章浩社長は「当社ではインサイダー情報について教育を行っています。その情報により売買の事前の社内許可制をとっている。インサイダー取引はないものと信じている」とコメント。

ンサイダー取引とは、上場企業などの役員や社員が、その企業の株価に重要な影響を与える事実(重要事実)を把握し、その重要事実の公表前に株式などの売買を行うこと。
金融商品取引法で規制されている。

金融業界関係者はいう。

「現段階ではなんともいえない。今年度も増収増益見通しだと発表しているので、下げ要素は薄い。ただ、理由はよくわからないが、同社と同じ生活用品メーカーである花王やP&Gなども2月7日あたりから株価が右肩下がりになっており(その後は持ち直し)、同業界の株価に影響を与える何らかの材料がこの時期に生じていたのかもしれない。」

「これだけ大幅な下落は、かなりの量の売却がないと生じないため、特定の個人によるインサイダー取引というよりは、生活用品市場全体に一定のインパクトとなるうような動きが生じ、それによって下がったと考えるほうが自然」

別の金融業界関係者はいう。

「健康被害の件を知り得た社員はそれなりの数に上るはず。加えて、2月上旬の時点では病院や摂取した本人から同社に報告が入っていたので、その周辺の人、家族を含めて社外にも情報を把握していた人はいた。こうした社内外の人から情報が口伝いに広まって、同社の株を大量保有していた人の耳に入り売却がなされたという流れは考えられなくはないが、可能性としては高いとはいえないだろう」

以上、Business Journalからお届けしました。

小林製薬、インサイダー取引が取り沙汰か…社内協議の直後に株価が大幅下落 | ビジネスジャーナル小林製薬、インサイダー取引が取り沙汰か…社内協議の直後に株価が大幅下落 | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部