ケンタッキーの「チキン1本」買うお金で「カツ丼が買える」事がバレる…「どちらを買うかは、あなた次第です」
たび重なる値上げで現在は310円(税込み/以下同)となっているケンタッキーフライドチキン(KFC)の「オリジナルチキン」。
フライドチキン1個で300円超えという価格をめぐって、
「もう庶民は手が届かない」
「皇族の食べ物」
といった声が上がっている。
かたやスーパーのオーケーでは「ロースカツ重」や「肉旨!メンチカツ明太弁当」が322円で販売されており、ボリューミーな弁当類を格安な価格で買えるとして、両者を比較するとKFCの価格の高さが際立つといった声も。
オーケーは、キャッチコピーとして「高品質・Everyday Low Price」「地域一番の安値」を掲げるスーパーマーケットで、「競合店対抗値下げ」を行うなどし、安さや品揃えの豊富さで定評がある。
1円でも安く顧客に提供するため納入業者に対する値下げ要求が厳しいことでも知られており、「値下げ分の負担を納入業者に要求した」として公正取引委員会が昨年の春ごろに調査に乗り出していたことが発覚したことも記憶に新しい。
そんなオーケーで人気なのが店内調理の各種惣菜や弁当、パンなどだ。
大きなピザ1枚が500円台、「二層仕立てのメンチカツ 5個入り」(214円)をはじめ揚げ物や和惣菜が200円台などで買え、さらに弁当類は以下のように安価なラインナップ。
「ロースカツ重」322円
「肉旨!メンチカツ明太弁当(ごまソース使用)」322円
「国産チキンカツタルタル丼」322円
「具だくさん海老野菜天重」430円
ちなみにオーケーの「肉厚フライドチキン(骨無し)」は2個入りで301円となっており、コスパ的にKFCと比べてオーケーのほうが優れているという声が出てもおかしくはない。
小売チェーン関係者はいう。
「スーパーにとって総菜類というのは集客を左右する非常に重要なアイテムであるため力を入れつつ価格も安く抑えるが、スーパーの場合は店内で取り扱う無数の商品と合わせて店全体で利益が出せればよく、惣菜類の利幅が小さくても他の商品カテゴリーでカバーできる。
一方、KFCは限られた商品ラインナップのなかで利益を確保する必要があり、一部の商品だけ採算を度外視して安くするというのが難しい。
このようにビジネスの構造上の違いにより、コスパという面だけみればファストフードチェーンはスーパーの総菜には勝ちにくい。
『KFCでオリジナルチキンを買うくらいならオーケーでカツ丼を買ったほうがオトク』というのは、その通りということになる。
もっとも、KFCの『オリジナルチキン』には根強いファンが一定数おり、フライドチキン専門チェーンは事実上KFC一強状態なので、KFCとしては多少値上げしても客離れが起きないという計算があるのだろう」
外食チェーン関係者はいう。
「KFCが『オリジナルチキン』の高いクオリティ維持に注力している点は確かだが、それがどこまで顧客に伝わるのかは結局は顧客次第」
チキン1本を買うかカツ丼を買うかは、あなた次第…ということになりそうだ。
以上、Business Journalからお届けしました。
編集者:いまトピ編集部