『あらびき団』無類の強さ「信頼と実績の証」

TBSの『あらびき団』は、バラエティにおけるネタ番組の概念を変えた番組だった。レギュラー放送は2007年10月から11年9月までの丸4年間。その後も定期的に特番として放送されているが、ステージ上で披露されるネタにCGで合成されたMC・レフト藤井(藤井隆)とライト東野(東野幸治)がツッコミを入れるスタイルは当初から変わっていない。
そんな『あらびき団』が主催する賞レース「あら-1グランプリ」で無類の強さを発揮している芸人がいる。その名はスルメという。「あら-1」では18年と22年に優勝を飾っており、今月8日に放送した『あらびき団2024新春』でも優勝。ルパン三世のコスプレで披露されるピンネタは『あらびき団』ファンにはあまりにも有名であり、それ以外にはほとんど知られていない。
そんな『あらびき団』におけるスルメのネタがどのように収録されているのか、その意外な舞台裏をMCである東野が、19日深夜放送の『東野幸治のホンモノラジオ』(ABCラジオ)で明かしている。
スルメのネタといえば段ボールで作ったお手製のルーレットに従って、出た目のネタを披露していくというもの。毎回、スタッフはスルメに「(ネタの内容は)丸投げで大丈夫ですか?」と確認するというが、本人は平然と「大丈夫です」と返すのだという。
そして、実際に放送されるネタ尺は長くても3分程度だが、スルメの収録は50分にも及ぶのだという。
「カメラマンさんも一応、固定はしてるけど、たまに40分後くらいに腹ちぎれるほど笑うんですって。(収録を)止めない状況で、ぎゅっと編集して」
1人の芸人の収録を50分かけて行うなど、ほかのネタ番組では聞いたことがない。全員にそれだけの収録時間が与えられているとは考えにくいが、これこそ『あらびき団』のコンセプトを現したエピソードだ。
粗い芸をそのまま見せる。洗練されていないわけだから、当然、使えない部分も多くある。だが、スルメは50分カメラ回しておけば、数分は「腹がちぎれるほど」面白いことをやるに違いないと、日刊サイゾーが報じた。
編集者:いまトピ編集部