2024/1/25 09:15

『番組』史上最大規模の爆発事件「いつ仕込んだこれ!」

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23日朝の生放送『ラヴィット!』(TBS系)で、大爆発が発生した。といっても、何か危険なことが起こったわけではない。年に数回というレベルの「頭が痛くなるほど笑ってしまう」シーンがあったのだ。本当に頭が痛くなった。なぜこれほどの大爆発が起こったのか、振り返ってみたい。

この日のオープニングでは、盛田シンプルイズベストが同番組で何度か披露している「イメージダイブ」を行うことになっていた。いくつかの質問だけで、盛田が相手の考えていることを言い当てるというパフォーマンスで、ひと昔前に流行した「メンタリズム」なる読心術マジックを、よりシンプルな形でパロディ化したものといったところだろう。

その「イメージダイブ」をゲストである韓国人俳優のチェ・ジョンヒョプに対して行うのだという。当然、日本語を理解しないジョンヒョプには通訳さんが付いている。目立たない黒いスーツの女性である。

番組冒頭から、MCの川島明は今日の通訳さんに多少なりとも食いついていた。「この番組を知っていましたか?」という質問に対して、ジョンヒョプの返答が「もちろん知りません」と訳され、川島がキツめにツッコミを入れる一幕もあった。この時点で川島は、すでにこの通訳さんにイジりしろを見出している。スタジオにもうっすらと通訳さんのハプニング的な発言に期待する空気が漂い始める。

盛田が自己紹介を韓国語で行ったのだ。これは盛田のアドリブだろう。そして、盛田が用意してきた韓国語はこの一文だけだったに違いない。
「私は、盛田シンプルイズ……」
 通訳さんが、とっさにこれを通訳してしまう。通訳という仕事の習性として、韓国語が聞こえたら日本語に訳さなければならないという職業意識が働いたのだろう。だが、韓国語だからジョンヒョプには伝わっている。結果、盛田の韓国語を日本語に訳して伝えるという奇妙な状況が生まれる。
「逆、逆、逆!」すかさず川島が割り込んでくる。

このとき通訳さんは、これまでのようにジョンヒョプに耳打ちするのではなく、スタジオに向けて訳を伝えている。これは「韓国語が聞こえたから訳さなきゃ」と「でも韓国語だからジョンヒョプには伝わってるよね」という状況が同時に訪れたことで、反射的にハッキリと発声している。通訳さんにとっては自分の仕事を全うしただけだが、この発声がコント的にいえば「ボケを張る」ことになってしまった。盛田の演出によって極限まで緊張感が高まったシーンで、絶対にボケるはずのない人がボケているのだ。

盛田のアドリブと通訳さんの職能によって、誰も想定してなかった「緊張と緩和」が生じた。
「誰や、いつ仕込んだこれ!」川島が声を荒げる。楽しいときの川島だ。

そして、スタジオが爆笑に包まれる中、盛田は表情を崩さない。今の盛田は「イメージダイブ」の専門家であって、偶発的に発生した新喜劇のような状況に笑ってはいけない立場だ。ここで盛田が緊張感を保ったことで、容易に空気がリセットされることになるからだと、日刊サイゾーが報じている。

『ラヴィット!』で史上最大規模の爆発 「通訳さん」事件はいかにして起こったか|日刊サイゾー 『ラヴィット!』で史上最大規模の爆発 「通訳さん」事件はいかにして起こったか|日刊サイゾー

編集者:いまトピ編集部