マクドナルド、トマトが入ってない理由

大手ハンバーガーチェーンのマクドナルドは、なぜ頑なにバーガーの中にトマトを入れないのか、という疑問が一部で話題となっている。競合するモスバーガーやバーガーキングは主力メニューに生のトマトを使用しているが、マクドナルドがそのような姿勢を貫いているのには何か理由があるのか。専門家の見解を交えて追ってみたい。
商品の特徴といえば、トマトが使用されていない点が挙げられる。各チェーンの代表的メニューを見てみると、モスバーガーの「モスバーガー」、バーガーキングの「ワッパー」には輪切りのトマトが使用されているが、現在マクドナルドが提供するバーガー類でトマトが使用されているのは「炙り醤油風 ベーコントマト肉厚ビーフ」570円のみとなっている。
飲食プロデューサーで南インド料理専門店「エリックサウス」総料理長の稲田俊輔氏はいう。
「トマトはとても身近で老若男女問わず好まれやすい野菜ですが、価格としては決して安いものではありません。また時期によって価格が大きく変動するだけでなく、品質もブレやすいという厄介さがあります。サラダの彩りとして入るくらいならまだしも、主力の料理に使うには味の面でも原価の面でも、それなりのリスクがあります」
別の飲食チェーン関係者はいう。
「マクドナルドがトマトを使わない理由を一言でいえば『デメリットが多すぎる』という点に尽きるだろう。トマトは割高なうえにカットすると汁が出るので扱いが難しく、バンズに挟んでペーパーで包むとバーガー全体が水っぽくなってしまったり、ペーパーにしみてべちゃべちゃになってしまう恐れもある」
と、ビジネスジャーナルが報じている。
編集者:いまトピ編集部