2024/6/18 13:17

トヨタ、販売停止か

トヨタAmazon

「型式指定」の認証不正が発覚したトヨタ自動車。11日付「読売新聞」記事は、トヨタの不正行為は62カ国・地域が採用する「国連基準」に違反するとの見解を国土交通省がまとめたと報じた。同基準はEU(欧州連合)も採用しており、大きな市場である欧州各国でも国内同様に生産停止となれば、同社にとっては大きな痛手となる。また、かつて米国ではトヨタ・バッシングが吹き荒れたこともあり、今回の不正が海外市場にまで飛び火する懸念も強まっている。

 トヨタが不正を行っていた試験項目は以下の6項目。

・前面衝突時の乗員保護試験
・オフセット衝突時の乗員保護試験
・歩行者頭部及び脚部保護試験
・後面衝突試験
・積荷移動防止試験
・エンジン出力試験
 たとえばエアバッグをタイマー着火した開発試実験データを認証申請に使用したことについてトヨタは、「試験の基準よりも厳しい衝突条件をつくり出すためにタイマー着火する方法を用いた」と説明。「歩行者頭部及び脚部保護試験」で法規では衝撃角度が50度なのに対し65度でのテストデータを使用した件については、「より厳しい試験条件の開発試験データを認証申請に使ってしまった」と説明。衝突試験で法規基準の1100キロより重たい1800キロの評価用台車を使用した件については、「本来よりも重い・厳しい試験をしているからいいだろう。そう判断があった」と説明している。
「トヨタとしては『法規より厳しい条件で試験していた』という理屈だが、それはあくまで『トヨタが厳しいと考えていた条件』であって、本当に厳しい条件といえるのかは不明であり、国が決めた型式指定の申請ルールを勝手に変えて試験をしてよいはずがない。また、エンジン出力試験では目標の出力が得られるようにコンピュータ制御を調整して再試験をした結果を使っており、完全な改ざんといえ極めて悪質。豊田章男会長は会見で『法規に定められた基準はクリアしている』と性能としては問題ないと言い、『不正の撲滅(ぼくめつ)は無理』『よかれと思ってやってしまった』と開き直り、加えて現行の認証制度には曖昧(あいまい)で属人的な部分があるとして批判まで述べていたが、全体のトーンとして『トヨタは悪くない』という会社の姿勢を感じる」(自動車メーカー関係者) とビジネスジャーナルは報じている。

トヨタ認証不正、62カ国・地域の国連基準にも違反…欧州で販売停止の懸念も | ビジネスジャーナルトヨタ認証不正、62カ国・地域の国連基準にも違反…欧州で販売停止の懸念も | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部