2024/7/1 10:36

『ブックオフ』不正か、発覚を発表

謝罪

複数のブックオフ店舗で、従業員による不正行為が発覚した。ずさんすぎる経理処理が背景にあるとみられ、余波は大きく広がる可能性がある。専門家は、「根本的な解決は難しいのではないか」との見方を示す。

中古本・中古家電などの買取・販売を行うチェーン「ブックオフ」を展開するブックオフホールディングスは6月25日、子会社が運営する複数の店舗で従業員が架空買い取りや在庫の不適切計上をするなど、現金を不正取得していた疑いが発覚したと発表。弁護士など外部の専門家による調査委員会を設置し、事実関係の調査や再発防止策の検討を行う。なお、調査のため、7月16日に予定していた2024年5月期決算の公表を延期するという。
「おそらく、ブックオフで行われた手法は、過去の取引情報に基づいて、実際にはお客が来ていないのに、お客から本を買い取ったように偽装して、買い取り代金を着服するといった手口です。ほかにも、買い取り代金を実際より水増しして帳簿に記録したり、無料で引き取った品物を、買い取ったように偽装するといったことも考えられます。これらの不正会計は、古物商業界では古くからあるのですが、昨今ではPOSシステムの導入などで帳簿が電子化されたことで減ったと思われていました。しかし、架空取引が横行していたということは、ブックオフのシステムに致命的な問題があるといえるでしょう」

 古物商は、盗品や詐欺被害品などの流通を防ぐため、「取引相手の確認義務」「不正品の申告義務」「帳簿等への記録義務」という防犯三大義務がある。一部の例外はあるが、基本的に相手の身分を確認し、取引内容を古物台帳に記録する。そして、不正品があれば警察に通報するというものである。このように、取引があれば詳細なデータが残るが、膨大な数の取引をすべて裏付け確認することは事実上不可能だ。そのため、過去に得た個人情報に基づいて、さも取引があったかのように装い、現金を着服することがあれば、会社側が把握することは困難といえる。

「買い取った品物をすべてデータベース化していれば、在庫を確認することで架空取引はある程度わかるはずですが、ブックオフでは『在庫情報を一元管理(データベース化)していない』と公式サイトで発表しているので、在庫管理や会計管理はずさんだった可能性が高いです、とBusiness Journal が報じた。

ブックオフ、杜撰な在庫・会計管理は解決が困難、元店員が告白…組織的不正か | ビジネスジャーナルブックオフ、杜撰な在庫・会計管理は解決が困難、元店員が告白…組織的不正か | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部