『番組』打ち切りではないが...地上波終了「降板させたい」最善の策
37年半にわたって、月末の金曜深夜に放送されていた討論番組「朝まで生テレビ」(テレビ朝日系)が、9月27日深夜の放送をもって地上波から姿を消した。
当日は自由民主党の総裁選が行われ、石破茂氏が第28代自民党総裁に選出されたわけだが、放送された討論のテーマはズバリ「激論!新総裁誕生!ド~する?!ド~なる?!日本」だった。
番組冒頭、総合司会の渡辺宜嗣アナが「はじめに、もうご存知の方もいらっしゃるかと思いますが…」と話しはじめ、同番組の金曜深夜帯放送が最後になることをアナウンス。続いて下平さやかアナが「次回からはですね、毎月最終日曜日、夜7時からBS朝日で放送致します。ゴールデンタイムということで、これまで以上にたくさんの方に見ていただけると期待しております」と語ったのだ。
視聴者からは、打ち切りではなくBSでの継続を喜ぶ声が上がる一方で、金曜深夜という休日前のリラックスできる時間帯だから楽しめたということ、明日から仕事という日曜夜では楽しめないという切実な意見が聞かれた。エンタメ誌ライターが首を傾げる。
「やはり37年半という歴史は重いですが、月末の金曜深夜が習慣になっていた視聴者が、はたして『サザエさん』とほぼ同じの日曜のゴールデンで見てくれるのか。注目はこの1点に尽きるでしょう。下平アナは新規の視聴者獲得に期待しているようですが、これは終わりの始まりなのでしょう」
番組が視聴者減のリスクを冒してまで放送時間帯を移行させることに関しては、やはり90歳となった司会の田原総一朗氏に「深夜の生番組は酷」だからといわれる。
それなら「収録でやればいい」という意見は聞かれるが、制作側にやはり生討論のライブ感は失いたくないという葛藤があるようだ。
また、パネラーの声をうまく聞きとれず、発言を何度も聞き直したり、滑舌が悪すぎて「何を言ってるのかわからない」場面が増えている田原氏をそもそも交代させてはどうか、という指摘があった。これにはテレビ関係者が局の苦しい心情を推察する。
「局にとっての功労者でもある田原氏を簡単には切れないのは事実ですし、田原氏を外すなら番組自体を終了させたほうが早い。年齢、生放送、視聴者…BSの日曜ゴールデン移行は様々な点を考慮した上での、現状では最善の策なのでしょう」
思い起こせばTBSの老舗番組だった「噂の!東京マガジン」は、2021年4月に地上波からBSへと移行。同じくTBSの長寿番組「サンデーモーニング」で長年司会を務めていた関口宏は、今年3月いっぱいで番組を勇退。4月からはBS-TBSで「関口宏のこの先どうなる!?」の司会を担当している。
「テレビ局にとってBSは〝地上波から降板させたい〟功労者や番組そのもの、それらの体のいい姥捨て山になってしまっている感は否めないですね」(前出・テレビ関係者)
そう考えると、一部で「来春終了」の報道が流されるなど、常に番組打ち切りのウワサが絶えない「アッコにおまかせ!」(TBS系)は、局側は打ち切りを否定したものの、いずれ「その時」が来た際には、BSで生き残るパターンは考えられないだろうか。はたして現実は…とアサ芸プラスは報じている。
編集者:いまトピ編集部