2024/10/2 14:22

「直営店は現在7店舗のみ」経営危機、1年で閉店の店舗も…100周年で大勝負

足

1924年10月1日に創業し、今年で100周年を迎える「洋菓子のヒロタ」。駅の構内に売り場が多く、主にシュークリームやシューアイスの製造販売で高い知名度を誇っています。

しかし、その道のりは順風満帆とはいえず、2001年には50億円の負債を抱えて経営破綻。21LADY(現・ヒロタグループホールディングス)の支援により再建するも、20年に関西から撤退したり、先月発表された24年3月期第3四半期の連結最終損益で赤字に転落するなど、安定しない経営状況が続いているようです。

そんなヒロタは100周年を迎えるにあたり、昨年、ロゴや商品パッケージを大幅にリニューアル。同10月、東京と大阪に旗艦店をオープンしたり、工場を構える千葉に直営店を増やすなど、大勝負に挑んでいるといいます。

さらにフランチャイズ事業も始めて、ビジネスの拡大を目指すとのこと。一方で、23年10月にオープンした流山おおたかの森S・C店は、24年9月30日で閉店を迎えました。

今まさに転換期を迎えているヒロタですが、実は筆者がよく通っている商業施設に昨年、直営店がオープンしたんです。しかし、客で賑わっている印象はあまりなく、ほど近い場所にあるシュークリーム専門店「ビアードパパ」に押されているようにも見えます。

もちろん、立地や客単価の違い、作り立てか否か(「ビアードパパ」は店舗、ヒロタは工場)などの違いもあるでしょう。ただ、ここの「ビアードパパ」は、客が行列を作っているのをよく見かける一方、ヒロタはそういった様子はないので、「大丈夫か?」と心配になってしまうんです。

今回はイメージを一新したヒロタに行ってみましたが、店舗やパッケージのデザインが可愛さ満点で、ブランディングに勢いを感じました。
そして何より「贅沢プリン」がとんでもない名品であることに気づけたことが、一番の収穫。量もたっぷり入っているので、500円でも買いたいと思いました。

ただ、この店舗に限っていえば、作り立てで数メートル先からバターの香りが漂う「ビアードパパ」の客をこちらに振り向かせるのは、なかなか至難の業といえそう。

シュークリーム以外にも魅力的な商品を取りそろえているヒロタですが、シュークリームのイメージが強すぎるゆえに、プリンや焼き菓子の魅力があまり広まっていないのは、もったいない気もします。
また、コンビニで売られているシュークリームやエクレアはどんどんレベルが上がっており、これにヒロタが“伝統”で打ち勝つのは、大変な苦労があるんだろうなと……。今回のヒロタの大幅リニューアルが功を奏すのか否か、この先も末永く見守っていきたいと思った次第です。

なお、ヒロタの直営店は現在7店舗のみ。ほとんどの売り場は駅の近くや駅構内にあるそうなので、見かけた際には100周年のヒロタの味をチェックしてみては?とサイゾーウーマンは報じている。

経営危機、1年で閉店の店舗も……【洋菓子のヒロタ】「レトロかわいい」けど売れるのか?(2024/10/02 13:00)|サイゾーウーマン経営危機、1年で閉店の店舗も……【洋菓子のヒロタ】「レトロかわいい」けど売れるのか?(2024/10/02 13:00)|サイゾーウーマン

編集者:いまトピ編集部