2024/10/6 10:07

『業務スーパー』自主回収を発表「先月も発表されたばかり」

悔しい

格安の価格で美味しい“神お菓子”だと人気だった業務スーパーの「ココナッツブラウニー」。一部商品にカビの発生が確認されたとして先月27日、自主回収が発表されたが、先月12日には「イタリアンビスケット(ヘーゼルナッツ&ココア)」の一部商品において金属異物の混入が認められ自主回収をすると発表されたばかりだった。口の中を負傷した人も発生していた。業務スーパーの食品では昨年1年間だけで計29件の自主回収が発生しており、食品の安全管理に問題があるとの指摘もなされている。

 今回自主回収が発表されたのは、1箱(5個入)で213円(税込)の「ココナッツブラウニー」で、賞味期限が2024年12月19日、25年3月5日のもの。すでに全国の店舗に7万3111箱が出荷されており、店舗から消費者への販売数量は不明。運営元の神戸物産は購入者に対し、店舗での回収、もしくは同社お客様相談室への送付を呼びかけている(返品した人には商品代金相当分のQUOカードを送付)。食品のカビにまつわる事故としては今年、小林製薬の紅麹原料を含むサプリメントで、青カビがつくる有毒物質「プベルル酸」が原因で健康被害が生じていたことが判明。摂取後に腎臓の病気を発症する人や死亡者がいたと発表されている。業務スーパーの「ココナッツブラウニー」を食べた人の間で健康被害が出ているという情報は現時点ではない。

昨年の1年間では計29件の自主回収が発生している。そのため、今回の発表を受けてSNS上では以下のような声が相次いでいる。

<業スーの商品ってよくリコールしてるイメージ>

<さすがにこうも続くと業スの商品ヤバいのかなって思っちゃう>

<安かろう悪かろう>

<定期的にやらかす業スー>

<業務スーパーってこういうニュース多い>

<有り得ないものが有り得ない値段で売られている>

<近所にあってたまーに行くけど有名商品のパッケージ丸パクリ商品とか、中国産野菜の大パックとか、ちょっと日本の常識から外れてる>

業務スーパーは「食の製販一体体制」を掲げ、自社で企画・製造するオリジナル商品を拡充させている。原材料の生産・加工・販売を自社で行い、国内に25拠点の食品加工工場を構え、国内自社アイテム数は約370に上る(23年11月現在)。加えて、世界に350を超える協力工場を持ち、「世界の本物を直輸入」をコンセプトに掲げており、海外直輸入アイテム数は1680に上る。輸入商社や問屋を介さずに工場から直接買い付けることでコストダウンを実現している。

 今年7月時点の店舗数は1071に上るが、前出・西島氏はいう。

「異物等は見つけた消費者が必ずしも連絡するとは限りません。したがって、実態はこれより多い可能性があります。食品添加物や残留農薬の違反は食品衛生法違反になりますので、ただちに回収を命令され、処罰を受けているはずです。ビニールやプラスチック、金属の混入については大きさが分かりませんが、原因は加工場の場合と原料にすでに混入していた場合とがあります。風味が悪いのは、食中毒菌というより雑菌が繁殖していた可能性もあります。

 ここで一番問題なのはアレルギー表示の欠落です。食物アレルギーの人は、食品を買うときには必ず原材料表示をみて、自分のアレルゲンになるものが入っている場合は避けています。ヒトにより感度が違い、アナフィラキシーショック(重篤な全身性の過敏反応)を起こす可能性があります。業務スーパーに限らずメーカーは商品を出すときには十分注意をする必要があります」

流通ジャーナリストの西川立一氏は23年10月3日付当サイト記事で次のように指摘していた。

「他の大手流通チェーンに比べて、商品回収の頻度が多いように思います。業務スーパーのオリジナル商品はアジアやヨーロッパをはじめとする海外の工場・メーカーからの直輸入が多く、なかなか監視の目が行き届きにくいという面はあるでしょう。発売前にどこまで現物を検査しているのかはわかりませんが、すべての商品の中身を検査することは不可能なので、検査が不完全になっている可能性もあるでしょう。

 業務スーパーは安さを売りにする小売チェーンですが、食品の取り扱いにおいて品質の安全性確保は最優先すべきであり、多少のコストがかかっても取り組むべき事柄です。今の消費者は『安さ+安心・安全』を求めており、『安さ』だけでは消費者の信頼・支持を得続けることはできません」(流通ジャーナリストの西川立一氏/23年10月3日付当サイト記事より)と、Business Journal が報じた。

業務スーパー、食品にカビ混入…積極出店の一方で「自主回収が多発」の危うさ | ビジネスジャーナル業務スーパー、食品にカビ混入…積極出店の一方で「自主回収が多発」の危うさ | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部