「踊る大捜査線」4つのやらないルール…大ヒットに繋がった
Amazon映画「私をスキーに連れてって」(1987年)、「彼女が水着にきがえたら」(1989年)などの映画監督にして、クリエイター集団「ホイチョイ・プロダクションズ」の社長…といえば、馬場康夫氏だ。YouTubeチャンネル〈ホイチョイ的映画生活~この一本~〉に「踊る大捜査線」シリーズのプロデューサー・亀山千広氏を迎えて明かされたのは、同作の大ヒットに繋がった「4つのやらないルール」だった。
これまで数多くの刑事ドラマが制作されてきたが、演出家の本広克行氏、脚本家の君塚良一氏と顔を合わせた亀山氏は、どの刑事ドラマにもない「何かを絶対にしない」というものが作れないか、と提案した。
すると、刑事ドラマの金字塔「太陽にほえろ!」で1980年に脚本家デビューした君塚氏が口にしたのは、
「『太陽にほえろ!』でやったことは全てやらない、っていうのはどうですか」
そのルールとは何だったのか。亀山氏が解説した。
「あだ名で呼び合わない。たった7人で捜査会議をしない。張り込み、聞き込みを音楽に合わせて描かない。それから、犯人に感情移入しない」
これはどんな意図を持っていたのか。亀山氏が続ける。
「犯人に感情移入しないってことは、犯罪はただ起きるもの。張り込み、聞き込み、外回りの仕事は『行ってきます、捕まえてきました、逃げられました』で帰ってくる。たった7人で捜査会議をやらないってことは、ちゃんとした捜査本部を作らないといけない。そんな捜査本部を作らなきゃいけない事件なんか、普通の所轄だったら年に1回か2回あるくらい。じゃあ最低1回か2回くらいだね、殺人事件は。で、あだ名で呼び合わない『さん』付け。組織論でやりましょうって、ああなっていったんです」
かつての成功事例に頼らず、新たな刑事ドラマを模索した結果の「踊る大捜査線」が、織田裕二演じる破天荒な主人公・青島俊作を生み出したのである。
と、アサ芸プラスは報じた。
編集者:いまトピ編集部