『ドラマ』第7話、想像もしてなかった「あっという間の1時間」じっくり味わいたいドラマ
「私も神なんですね?」なんてセリフを、わけもわからず異動させられてきた小夢ちゃん(広瀬アリス)が言うときがくるなんて。そのセリフが、こんなにロマンチックに響くなんて。第1話を見終えたころには想像もしていなかったドラマ『全領域異常解決室』(フジテレビ系)も第7話。
今回は、ザ・伏線回収の回となりました。小夢ちゃん、神だった。振り返りましょう。
文字にすると複雑怪奇な展開ですが、要するに最初は頼りなかった小夢ちゃんという女の子が実は神様だった、ということが明らかになり、第1話からのさまざまなシーンに潜んでいた伏線が一気に回収された、文字通りの「神回」となりました。広瀬アリスが「神としての自覚がある」「自分が普通の人間だと思っている」「再び神としての記憶を取り戻していく」というそれぞれのフェーズで的確なお芝居をしていたこともあって、爽快でダイナミックで、かつロマンチックな1時間でしたね。ホントに、あっという間に過ぎてしまった感じです。
お話としては、「解決室vsヒルコ」が「神vs神」であるとしつつも、実はヒルコは人間なのではないかという示唆が入ったことで、一度は神話をモチーフにしたファンタジーに振り切ろうとしたところから、現代SFへの揺り戻しが起こっています。
解決室の神様たちはそれぞれ、人の居場所が透視できたり、遠くにいる誰かを呼び出すことができたりという能力を持っています。でもそれって、スマホやらAIやらビッグデータやら、現代の人間たちが持っているテクノロジーによって再現できるのではないか。つまりは、人は神に近づいているのではないかというところを語り出したわけです。神々が備えている日本古来の倫理や規範と、身に余るテクノロジーを“持ってしまった”現代人との対比、あるいは対決みたいなお話にもなってくるのかもしれません。
いずれにしろ、作り手が作りたいものに向けてフルスイングしていることはわかりますし、センス・オブ・ワンダーが炸裂している感じだけはビンビンに伝わってきますので、最終回までじっくりと味わいたいと思います。おもろいわ。と日刊サイゾーは報じた。
編集者:いまトピ編集部