『日本レコード大賞』Creepy Nuts優勢も「レコード会社の力量」で大賞逃す可能性の見方も
年末恒例の「第66回輝く!日本レコード大賞」の各賞受賞者・作品が21日に発表された。授賞式で決定する「日本レコード大賞」は、世界的なヒットとなったCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が最有力と目されているが、レコード会社のしがらみなどによる「業界の力学」で別のアーティストが受賞するのではと推測する声があるようだ。
「日本レコード大賞」候補となる「優秀作品賞」に選ばれたのは、Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」をはじめ、Mrs. GREEN APPLE「ライラック」、Da-iCE「I wonder」、Omoinotake「幾億光年」、BE:FIRST「Masterplan」、JO1「Love seeker」、NewJeans「Supernatural」、純烈「夢みた果実」、FRUITS ZIPPER「NEW KAWAII」、山内惠介「紅の蝶」の10作品。
売上や世間の反響などを鑑みると、独特のダンスで海外や子ども世代にまで人気が広がったCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」と、昨年に続く2連覇が懸かるMrs. GREEN APPLEの「ライラック」の一騎打ちとみられる。双方とも大ヒット曲で「どちらが大賞でも納得」というハイレベルな争いだが、ネット上の声は「Bling-Bang-Bang-Born」が優勢のようだ。
「Bling-Bang-Bang-Born」は日本国内だけでなく、アメリカ、イギリス、フランス、メキシコ、ウクライナ、南アフリカなど10か国以上のiTunes Hiphopチャートで1位を獲得し、国際的なヒットになっている。
また、ヒットの一つの指標としてはYouTubeのMV再生数があるが、現時点で「Bling-Bang-Bang-Born」 はアニメとコラボしたMVが2億7000万回以上、「ライラック」の公式MVは7700万回ほど。公開された時期が「Bling-Bang-Bang-Born」 のほうが1ケ月ほど早いという多少の条件の違いはあるものの、トリプルスコア以上の大差となると、MV再生数では「勝負あり」という印象だ。
そうした背景からネット上では「Bling-Bang-Bang-Born」優勢の声が多いようだが、業界内では「ライラックになる可能性も十分ある」と指摘されている。その理由の一つとして挙げられているのが、特定のレコード会社との結びつきが選考に影響しているという説だ。
昨年の「レコード大賞」は、世界的にヒットしたYOASOBI「アイドル」が大賞間違いなしといわれていたが、なぜか大賞候補となる優秀作品賞にノミネートすらされず、特別国際音楽賞と作曲賞に選ばれるにとどまった。当日会場に来れないので大賞候補から外れたとの見方もあったが、映像での受賞コメントはあったため、もし大賞受賞となれば生歌唱はあり得そうだった。そのため、候補から除外された要因として「所属レコード会社の問題」が浮上したようだ。
YOASOBIが所属するソニーミュージック系列は「レコ大」との縁が深かったのだが、2020年にLiSAが「炎」で大賞を受賞したのを最後に関係が冷え込んだといわれる。その代わりに一昨年の大賞にSEKAI NO OWARIの「Habit」、昨年の大賞にMrs.GREEN APPLEの「ケセラセラ」が選ばれるなど、ユニバーサルミュージック系のアーティストが優遇されるようになった。
Creepy Nutsはソニーミュージック系であるため、大賞に選ばれないのではないかと推察する見方があるようだ。Creepy Nutsは今回の「レコ大」で優秀作品賞だけでなく「特別賞」も受賞しているが、そういう観点でいえば意味深だ。
実際に「レコード会社との関係」で受賞作が決まるようなことはあるのか。久々に「どちらが大賞になるのか」と世間の関心を引きそうなノミネート作がそろったのだが、業界の論理で大賞が選ばれるようなことがあれば、世間の「レコ大離れ」がより進んでしまいそうだが、と日刊サイゾーが報じている。
編集者:いまトピ編集部