約3割しか知らない「和牛」と「国産牛」の明確な違い
同じ日本産の牛肉ではあるが、「和牛」と「国産牛」には明確な違いがあった。
和牛というと高級な牛肉のイメージがあるが、牛肉の名称は何によって区別されているのだろうか。
スーパーなどで販売されている牛肉は「輸入牛」「国産牛」「和牛」の3つに分けられる。「輸入牛」は、外国で飼育および加工して輸入した牛肉で、アメリカ産やオーストラリア産のものは馴染み深いという人が多いだろう。
「国産牛」は、品種や生まれた土地に関係なく、日本国内での飼育期間がもっとも長い牛のことを言う。つまり、外国で生まれて飼育されていた牛を輸入しても、その後の日本での飼育期間のほうが長ければ国産牛と表示できるということだ。
では、「和牛」は「国産牛」とどう違うのか。国産牛が日本で飼育された牛全般を指すのに対し、和牛は、日本在来種の牛をベースに交配を繰り返してつくられた「黒毛和種」「褐毛(あかげ)和種」「日本短角種」「無角和種」の4品種と、それらの品種間のハイブリッドのみが認められた呼称だ。
それらの品種であれば、海外で育てられたものも和牛と言えるかというと、JETROの公式HPには「2007年以降、日本国内で「和牛」と表示して販売するためには、国内で生まれ育った牛で、かつ品種の条件を満たすことが証明でき、牛トレーサビリティ制度による10桁の個体識別番号でも確認できることが求められています」との記載がある。
産地の銘柄を付けたブランド和牛は日本全国で200以上あるとされている。三重県の「松阪牛」や山形県の「米沢牛」など、育成方法や品質などに関する独自の基準をクリアした優良な肉が多く、世界的にも高く評価され、日本の食文化とともに注目を集めているとSirabeeは報じている。
編集者:いまトピ編集部