すき家、炎上「非常に優秀」
牛丼チェーン「すき家」のクリスマスディナーが“炎上”している。「おんたま」をトッピングした「とろ~り3種のチーズ牛丼」(タバスコ付き)に「やわらかチキン」「シーザーサラダ」「なめらかカラメルぷりん」「みそ汁」というメニュー構成で計1540円だが、ネット上では「豪遊し過ぎ」「旨そう」「クリスマスをすき家にするのなんかヤダ」などとさまざまな反応が寄せられている。実際に店舗で注文した外食チェーン関係者は「バカにされがちですが、料理だけを評価すれば、かなりの贅沢で、コスパ的にも非常に優秀」と語る。
クリスマスシーズンの今、大手チェーン、個人経営にかかわらず多くの飲食店がクリスマスメニューを提供。クリスマスの定番ともいえるケンタッキーフライドチキンは「濃厚ホワイトティラミス」や「オマール仕立ての特製ラザニア」などを含む「パーティバーレル」、「クリスマスパック」を各種取り揃えるほか、単品メニューとして「五穀味鶏 ローストレッグ」(1480円)、「五穀味鶏 胸肉ロースト」(1580円)を販売。国内ファミレスチェーン1位(店舗数ベース)のガストは「おうちで楽しい!クリスマス」と銘打ち「自家製ローストチキンセット」(1600円)を提供。同4位のココスは「ココスのクリスマスセット」(4298円)を提供している。
一方、昨年にクリスマスの期間限定商品として「から揚げツリー パーティーキット」を投入した吉野家を含め、今年は大手牛丼チェーンは特にクリスマスメニューを扱っていない。だが、「すき家」は24日、公式X(旧Twitter)に
<自分風のクリスマスディナーをつくりました みなさんも素敵なクリスマスを…>
という文言とともに、前述のメニュー構成を写真とともに“推奨”。これが、なんともクリスマスには似つかわしくないとして、ちょっとした“炎上”を巻き起こしているのだ。
すべてテイクアウトで持ち帰るべし
そこで、大手飲食チェーン関係者にこのメニューを店舗で注文してもらい、実食してもらった。
「まず、チーズ牛丼は『チー牛』という言葉が侮蔑的な意味合いで使われることもあるようにマイナスのイメージを持たれがちですが、チーズハンバーグやピザ、グラタンに代表されるように肉類とチーズの組み合わせというのはポピュラーで、味覚的にとても相性が良いです。それは牛丼仕様の肉でも同じでしょうし、チーズ牛丼は女子高生をはじめ若い女性客にも一定の人気があるメニューとなっています。また、乳製品と牛肉の組み合わせとしてはシチュー類やビーフストロガノフなどがあり、広く受け入れられています。今回はそのチーズ牛丼に半熟卵が乗っかり、さらにご飯という炭水化物もあるので、これが美味しくないはずはありません。
そして『やわらかチキン』は本当に柔らかくて味付けもよく、350円という価格以上のクオリティです。そこにサラダとプリンがつき、かなりお腹いっぱいになれて高い満足感を得られることを考えれば、1540円というのはコスパ的には非常に優秀です。ちなみに味噌汁はなくてもよいと思います。
ですが、やはり最大の難点はクリスマスの雰囲気が皆無ということであり、これはクリスマスメニューとしては致命的です。その難点を回避する策としては、すべてテイクアウトで持ち帰り、きちんとしたお皿に盛りつけて、チーズ牛丼も牛丼風ではなくドリア風にして、やわらかチキンは野菜と一緒にバゲットに挟み、赤ワインなども用意すれば、それなりにクリスマスっぽくなるのではないでしょうか。その際にも、味噌汁はなくてよいでしょう」
と、ビジネスジャーナルは報じた。
編集者:いまトピ編集部