愛されて65年『一平』

店名の由来は「ちょっといっぺえ（一杯）」。このエピソードだけで、どれだけいい店か分かるに違いない。年季の入った店構えに、見事なコの字カウンター。船橋の飲んべえに愛され65年、現店主は3代目にあたる。

開店と同時に常連客が押し寄せる。丸椅子に座るや否や酒を頼み、メニューをじっくりと眺めるしぐさは手慣れたものだ。


「船橋は海があるからね。市場で仕入れた魚は新鮮ですよ」

もう一つの自慢は牛もつ煮込み。口の中いっぱいに広がる深い味わいは酒が進んで仕方ない。前日のタレにつぎ足して作り続けたそれは、まさに店の看板メニューである。


隣に座った妙齢の女性客はチューハイを頼んだ。年を取るとビールだけで腹いっぱいになってしまう。いろいろ料理を頼みたいならチューハイに限るし、お客さんもそれを分かっている。おいしそうにつまみを平らげ、グラスのお代わりを重ねていく。

帰り道、こんな店にふらっと入れるのは幸せなことだ。ただ、一杯では済まないのがどうにも悩ましい。

千葉県船橋市本町4-42-4
047-422-5122
営業時間：12時～22時30分（月・金は14時～、土曜は21時30分まで）
休み：日・祝

詳しくは週刊実話WEBが報じている。

船橋の飲んべえに愛されて65年　『一平』は昼から開いてるオアシス/サマリー｜週刊実話WEB