大関(27)、大失速「考え込んだりしても仕方ない」
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このどん底状態から、どうやって這い上がるか。
厳寒の中、力士たちは早くも大相撲春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)に向けて稽古を再開している。
新横綱の豊昇龍(25)も2月7日からまわしを締めて土俵に降り、「もうやるしかないです。休場する姿なんて、ファンに見せたくないですから」と気合十分。
ところが、同じエンジン全開モードでも悲壮感たっぷりなのが、先場所綱取りレースで豊昇龍の一歩先を走りながら5勝10敗と大敗し、横綱昇進どころか春場所で負け越せば大関転落というかど番に追い込まれた琴桜(27)だ。
昨年の九州場所千秋楽、豊昇龍との相星決戦を制して初優勝したことが、まるで嘘のよう。すべての勝負運を使い果たしてしまったかのように、初場所は黒星の山を築き、世紀の大失速を起こしてしまった。琴桜に何が起こったのか。
「やはり3代続く相撲一家の3代目。プレッシャーに弱いところをまざまざと見せつけてしまいました。最後は心身ともにズタズタになり、千秋楽の支度部屋の隅で『一からやり直します』と唇を噛みしめ、消え入るような声で話していました。ここから立ち直るのは容易なことではない。八角理事長は『稽古が足りないということでしょう。来場所に向けてトコトン、稽古をやるしかない』とアドバイスしていました」(大相撲担当記者)落ち込んでいる暇はない。八角理事長の言葉に尻を叩かれた琴桜は、いち早くエンジン点火。2月11、12日には関取になって初めて時津風部屋に出稽古し、周囲を驚かせた。
同じく出稽古に来ていた大栄翔や錦木らと激しい申し合いを繰り広げた琴桜は、「引きずったり、考え込んだりしても仕方ない。いまからやっていけば、ペースを崩さずにいける。やれることは全部やっていく」と吹っ切れたような顔で話したが、確かに立ち直るにはひたすら汗をかいて前に進むしかない。
荒れる春場所、再び咲き誇るカギは琴桜自身が握っている、と週刊実話WEBが報じている。
編集者:いまトピ編集部