2025/3/6 10:02

『映画』興行収入11億円超え「6週目にして再浮上」異例の事態

映画

最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、2月28日~3月2日)で、松たか子主演の実写映画『ファーストキス 1ST KISS』(2月7日公開、以下『ファーストキス』)が1位に返り咲いた。

3月3日発表の全国週末興行成績ランキングで首位に立った『ファーストキス』は、ヒットメーカーの塚原あゆ子氏が監督を務め、坂元裕二氏が脚本を手がけたオリジナル・ラブストーリー。

上映開始から4週目を迎えたが、週末3日間で観客動員14万2000人、興行収入2億400万円を記録して3週間ぶりに1位を奪取。累計成績は動員117万人、興収16億円を突破している。

 2位につけたのは、初登場の『知らないカノジョ』(2月28日公開)。フランスとベルギーの合作映画『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』(日本では2021年公開)を原作に、現代日本を舞台とした物語にリメイクされている。

全国338スクリーンで封切られ、初日から3日間で動員11万9000人、興収1億5800万円をあげて2位発進を遂げた『知らないカノジョ』。同作を鑑賞したネットユーザーのレビューを見ると、「リメイクには不安もあったけどかなり良かった」「どんな結末を迎えるのかと夢中で見てた」との声や、「これをきっかけに原作映画も配信でチェックした」という書き込みも。

そんな『知らないカノジョ』について、映画ライターのヒナタカ氏は以下のように語る。

「設定が類似している『ファーストキス 1ST KISS』と観客を奪い合ってしまうのではとの懸念もある一方、『ストーリーに考察のしがいがある』という声もあり、リピーターも期待できますし、主演の中島、共演のmilet、友人役の桐谷に対する絶賛の声が多いので『ファーストキス』同様に口コミで盛り上がっていくかもしれません。なお、配給元のギャガは昨年頃から若者に訴求する日本のラブストーリー映画に着手しており、台湾映画のリメイク『言えない秘密』や同名漫画(小学館)の実写化『バジーノイズ』は評判もとても良かったんです。ただ、どちらもヒットしたとは言えませんし、オリジナル作品の『サイレントラブ』は批判寄りの感想も目立っていました。『知らないカノジョ』で好スタートを切れたことは、ギャガにとっても朗報、今後の事業の大きな足がかりになるのでは」

 なお、『ファーストキス』『知らないカノジョ』の成績には及ばなかったが、前週1位だったSnow Man・目黒蓮主演の『劇場版 トリリオンゲーム』(2月14日公開)は今回3位に。上映開始から3週目の週末を経て、累計成績は動員105万人、興収14億円を超えた。そして、今回のランキングではSTARTO ENTERTAINMENT所属の男性アイドルがメインで出演している3作品が1~3位を占めることとなった。

その一方で、前週9位だった『アンダーニンジャ』(1月24日公開)が今回、上映開始から6週目にして5位にジャンプアップ。累計での動員は82万人、興収は11億円を超えたと伝えられている。

今回ランクアップした理由について、前出のヒナタカ氏は以下のように分析する。

「キャストも豪華ですし、2月14日に公開予定だった『ババンババンバンバンパイア』が公開延期となったタイミングで、コメディ映画を観たい若者やファミリー層の需要にマッチしていたのかもしれません」

 なお、福田監督本人も3日、自身のXで「誰か、この異常事態の原因を解明してください!」とつぶやくほど、再浮上は予想外かつ異例のことだったようだが……。


「同ポストに多数寄せられていたのが、不適切接待疑惑問題によりほとんどのスポンサーが撤退して企業CMが流せないフジテレビにおいて、(フジテレビが制作に参加している同作の)長尺版の予告編がたくさん流れていたからではないか』という推測でした。CMそのものは以前から流れていたのですが、TikTokでCreepy Nutsの主題歌がバズったタイミングでの相乗効果もあったはず。同時に、今もまだテレビが強い訴求力を持っているということがわかる結果となったのでは。先週末放送の『サザエさん』の合間にも『アンダーニンジャ』の本編映像が流れていたという報告が相次いでいましたし、さらに動員を伸ばす可能性がありそうです」とサイゾーウーマンは報じた。

『アンダーニンジャ』再浮上の理由はフジテレビ問題? 全国映画動員ランキングトップ10(2025年2月28日~3月2日)(2025/03/05 19:00)|サイゾーウーマン『アンダーニンジャ』再浮上の理由はフジテレビ問題? 全国映画動員ランキングトップ10(2025年2月28日~3月2日)(2025/03/05 19:00)|サイゾーウーマン

編集者:いまトピ編集部