大阪・関西万博、『名探偵コナン』にボロ負け

2025年、日本最大級のイベントである大阪・関西万博が開幕し、良い意味でも悪い意味でも話題になっている。
しかし、その盛り上がりとは裏腹に、今の日本国内で圧倒的な注目を集めているのは、国民的アニメ映画最新作『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』である。
4月18日に公開された同作は、全国の劇場で連日満席に。21日に発表された国内映画ランキング(興行通信社調べ)では、初日からの3日間で動員231万5000人、興収34億3900万円をあげ、初登場1位に輝いた。
ちなみにこの数字は、昨年公開の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』を上回るシリーズ歴代1位のスタートだという。
ファン層の熱量は例年以上。春の風物詩として、今や映画館にとって欠かせない存在となっている。
その一方で、万博の存在感はいまひとつ薄い。
たしかに世界規模のイベントではあるが、ソーシャルメディアやニュースを見ても、「実際に行ってきた」という声は思ったほど多くない。むしろ「何があるのかよく分からない」「チケット高い」といったネガティブな感想が目立つ。
一部報道によれば、開幕後も会場の一部パビリオンでは準備が遅れ、建設途中のエリアも残されているという。
実際、開幕日の13日から19日までの7日間で、万博の来場者は52万4937人だったと発表されている。
もちろん、2000円ほどの映画館と平日券6000円の万博を動員数で比べるのはフェアではない。
とはいえ、同じ「体験型エンタメ」として見たとき、なぜこれほどまでに差が開いたのかは、考えるべきポイントだろう。
コナン映画は、毎年恒例ながらもファンが期待するストーリーや演出、ソーシャルメディアで拡散されやすい仕掛けが満載で、「行きたい」「観たい」と思わせる熱量が自然と生まれている。
それに対し、万博は「未来」をテーマにしながらも、その中身や魅力が十分に伝わっておらず、興味を行動に結びつけるには力不足な印象が否めず、押し付け感が満載だ。
これから半年間の会期で、どのように巻き返していくのか。映画に主役を奪われたままでは、せっかくの世界的イベントが霞んでしまうだろう、と週刊実話WEBが報じている。
編集者:いまトピ編集部